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topimg ハイドライドスペシャル
東芝EMI(1986)
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□■GAME DATA■□
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ハイドライドスペシャル 発売日:1986.3.18.
開発/発売元:東芝EMI
定価:4900円
メディア方式:カートリッジ
ジャンル:アクションRPG



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 >>> STORY







 >>> SYSTEM







 >>> REVIEW
パソコンのゲームを元にファミコンで発売されたアクションRPG。ハイドライドと言えばアクションRPGの元祖的存在ですがそのスペシャル版がこれです。パソコン版のハイドライドはやったことが無いんで比較は出来ませんが、このスペシャル版はパソコンでの一作目をベースに二作目で導入された魔法の要素などを加えた内容となっているようです。そういう意味ではスペシャル版という言葉は合っているような気がしますね。


で、当時のパソコンのゲームというのはとにかくマニアックで不親切なモノが多かったです。なんの説明もなしにいきなり放り出されるなんてのは当たり前で良く言えば自由度の高いモノが主流でした。俺は中学生の頃にPC-9801 VM21という機種のパソコンを持っていましたがイース以前のRPGは難しくて出来た験しがなかった。イース以前のRPGの中ではハドライドシリーズは比較的やり易いゲームであったみたいでかなりヒットしました。それでも判り易いゲームが多いファミコンのソフトとしてこのゲームを評価すると不親切で理不尽過ぎるという印象を受けるでしょう。


俺がこれを買ったのは小学生の時でかなり悪戦苦闘した覚えがあります。同じクラスにこのゲームをやっていた杉本君という子がいたのでお互いに教えあったりしつつ結局攻略本を買ってなんとかクリアしたんですよね。でも俺が買った攻略本は決定的なことが書いていないものだったのでクリアまでかなり時間をかけました。今現在はもう、ゲームの攻略法などの詳しいことは覚えていませんが、杉本君と情報交換をしている時の情景は妙にハッキリ覚えているし、やっとクリアした時の達成感も忘れません。


後に何度も繰り返し遊んだゲームではありませんが、思い入れはかなり深いゲームです。RPGのレベル上げが大嫌いな俺がこれだけは地道に真剣にやり続けていたんですよ。何故かはよくわからないんですけどね。到底売れたとは言い難いこのゲームをやっている友達がたまたま身近にいて、一緒にマニアックなモノを攻略しているという仲間意識があったから楽しく出来たのかもしれませんね。


このゲームはパスワードでコンティニューするシステムでした。いわゆる復活の呪文。これも毎回しっかりメモしてやってたんだよなあ。タイトル画面でスタートボタンを押すと下の画像のような画面が出ます。何度も何度もここからパスワードを入力してたのでとても懐かしい画面です。ここで描かれているのが悪者のボスとプレイヤーが助けるべきプリンセスです。プリンセスは魔法で三匹の妖精に変えられてしまい世界の何処かに分散して囚われています。つまりその三人の妖精を全て集めてドラゴンを倒しプリンセスを元の姿に戻すのが最終目的なわけです。


しかし一人の人間を三人の妖精に分裂させるっていうのはよく考えると凄い。その間の知能とか意思とか記憶とかはどういう仕組みになってんだろ。 ゲーム画面は下の画像のように右にステータスが並び下には各種魔法の表示が出ています。敵との戦いは体当たりで行います。画面右下に『ATTACK』と表示されていますがこれは攻撃ボタンを押した状態を示します。離すと『DEFENSE』になって盾で防いでいる状態を示します。グラフィック的な変化は無く単に文字で示すだけ。敵に『ATTACK』の状態で敵に体当たりすると攻撃をはじめます。最初のうちはすぐ死ぬので慎重に。


画面
地味だけど思い入れの深い画面。
画面
やはり最初の雑魚はスライムなのね。


体当たりするだけで戦うというこの戦闘システムはファルコムの名作『イース』などにも応用されたモノですね。敵と半身だけ位置をずらしてアタックするとダメージを受けにくくなるというのはイースでも同じでした。当時はこの独特の戦闘がかなり新鮮で楽しんでやってました。あと、魔法に関してはどうやったら使えるようになるのかもう覚えてないなあ。どっかでアイテムを取るんだっけな。けど魔法もそれなりに使い道があったような気がします。ファミコンのゲームとしてはクソゲーだとか言われてしまうことがあるこのゲームですが、パソコンでヒットしたゲームなのでしっかり取り組めばそれなりに楽しめると思うけどな。


で、このゲームはとにかくヒントが無いのです。その辺がパコソン出身のゲームっぽい。親切設計が大いに受けたファルコムの『イース』のように町がないのでヒントをくれる人々がいません。っていうか基本的に言葉で教えてくれるようなヒントは一切出てきません。とにかくカンと試行錯誤で色々探し回りながら謎を解きつつアイテムなどを入手し、新しい土地に入るのに必要な戦闘力を身につけるために地道にレベルをあげるしかないのです。俺コレ昔どうやって解いたんだろうなあ。攻略本を見たのは結構後半からだったような。前半は自力でやってたのかしら。よく覚えてないけどそうだとすると我ながらすげえ。



画面
城なんかもあります。
画面
城の中は迷路。ドルアーガの塔のような画面です。


洞窟や城なんてのもしっかりあって、洞窟は確か明かりを見つけてから入らないと真っ暗闇だったりとかするんだったな。もちろんその入手法のヒントなんかドコにも無いので『あ、真っ暗だ』、『明かりが必要だ』、『で、きっと何処かに明かりになるようなものが・・・』と自分で考えて当ても無く探し回るしかない。


でもそれが楽しかったんだよ。マップはそんなに広くないしゲームシステムもシンプルだから謎解きやアイテム探しだけに熱中できたっつうかね。あと俺は昔からレベル上げは苦手だったけど謎解きとかはかなり根気よくやってた気がします。パソコンのアドベンチャーゲームは解いたのが結構あるし。このゲームは主人公の成長を楽しむタイプのRPGではなく、どちらかというと謎解きがメインだったから楽しめたのかもしれません。


城もなんの為に存在する城なのかさっぱりわからない状態でとりあえず中をウロウロ、という感じ。ゲームがはじまるとその世界にいきなり放り出されるその感触がとても好きでした。このゲームをやっていた当時は、この不親切な作りに一度も文句を言わなかった気がします。『こういうもんだ』と完全に納得してやってましたね。人は贅沢なもんで、今みたいに親切設計が当たり前のRPGに慣れるとちょっと操作し辛い部分があったりするだけでスゴイ文句言われちゃったりしますよね。まあ、既に先人が作った色々な手本がある中で作られているんだから当然だけどもね。


でもまだ未完成な感じが残っていて、作り手も試行錯誤をしながら作ったんだなというのが判るような古いゲームもそれはそれで魅力があると思うんですよね。このゲームもアクションRPGの新たな風として生まれたモノのひとつでリアルタイムで遊んだ俺にはとても魅力のあるゲームなのです。





 >>> DETAILS
     
     
     





 >>> REPLAY DATA








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