DOOM


ABOUT BAND
Doomは日本の凄腕ロックバンドです。残念ながら現在は消滅。自主制作でリリースしたレコードが海外から問い合わせが来るなどのエピソードもあり、『日本のバンドはなあ・・・』なんていうことを完全洋楽派、完全邦楽否定派の人にこそ聴いて欲しい実力派バンドです。スラッシュメタルというくくりで登場した彼らですが、その一言では全く語りつくすことが出来ない懐の深い曲を演奏します。


インディーズ時代の作品には比較的ストレートな印象の曲も多いですが、メジャーデビューを飾った直後からプログレ的な複雑さを有するコアメタルというかそんな雰囲気になっていきました。70年代のKing Crimsonからの影響も感じます。さらに各メンバーの演奏技術とそれをカッコ良く聴かせる能力も素晴らしいのです。


フレットレスベースを自在に弾きこなす諸田、複雑なリズムを叩き出す広川、表情豊かなリフを弾く藤田、三人とも素晴らしいプレイヤーです。後に広川は脱退し自身のバンドを結成しますが全く振るわずに消えてしまいました。そして後任で入ったのは元ガスタンクのPAZZ。彼もまた広川に引けを取らない素晴らしいドラマーです。


ダークで複雑でプログレッシヴな精神性を持った素晴らしいバンドなのでここで紹介する彼らの作品を中古ショップなんかで見かけたらぜひ聴いてみてください。因みに彼らの歌詞は全編英語です。




結成にいたるまでのバイオなんかは全く資料がないので不明。インディーズ時代に自主製作でEPを発表。それに続いてフルレンスアルバムをレコードで発表し、その後もスカルスラッシュゾーンなどのコンピレーションや様々なオムニバスに参加した後にビクターからミニアルバム、Killing Feeldでメジャーデビューし、4枚のアルバムを残しメジャーからドロップ。メジャーからの三枚目のアルバムを発表後にドラムが広川から元ガスタンクのPAZZに交代している。


メジャーからドロップ後はインディーズから一枚アルバムを発表。それからしばらくしてベースの諸田コウが不慮の事故で他界したためにそのままバンドは消滅してしまったようだ。その後のメンバーの動向はよくわからないが、ガスタンクが再結成されたためにPAZZはそれに参加、藤田はマッド・カプセル・マーケッツのレコーディングに参加したりツアーでサポートギタリストなどを勤めていたようである。


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ORIGINAL STUDIO ALBUMS
 ■ALBUM /ARTIST [XXXX]
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■ALBUM [XXXX]
01. Death To Wimp!
02. Body No Body
03. I'm Your Junky Doll
04. Go Mad Yourself!
05. You Don't Cry...No Long Life
06. Fire On The O・I・L...
07. No More Pain
08. Why?
09. Iron Card
10. Kick It Out!
11. Last Stand To Hell
12. Til' Death
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
本作は日本が誇るプログレッシヴ・スラッシュ・テクニカル・ハード・コア・メタルバンド(?)であるDoomの自主制作のデビューEPとフルアルバムのレコードをひとつにまとめてCD化したものです。おそらくは現在廃盤でしょう。


元々が自主制作の音源であるので音質はかなり悪いです。ちょっとチープとかいうレベルではなく、音割れしそうな勢いで音のバランスが悪く録音状態はかなりキツイものがあります。その代わりに迫力はありますけどね。音割れ寸前なある意味豪快な録音です。そんな風に音質に関しては褒められたものではないけど、その音の悪さはとりあえず『予算の関係』と割り切って、演奏と曲そのものを聴いてください。これはかなり凄い。


彼らはいわゆるスラッシュ・メタルということで世に出てきたバンドなのだけど、本作で聴ける音はSlayerなんかの影響をモロに受けたタイプのそのまんまなスラッシュではありません。彼らの後発のメジャー作よりはずっとずっとストレートなスラッシュメタル的なところが色濃くはあるし、リフも結構素直にザクザク刻んでいる曲が多いけど、海外のバンドで本作に収録されている曲に似ている曲を演奏するバンドは思いつきません。


つまり自主制作でレコーディングしているような初期の時点で相当な個性を持ったバンドであるのがわかります。レコードがリリースされたときにヨーロッパのレコード店から問い合わせがあったり、マイケル・モンローが来日したときのテレビ出演で気に入っている日本のバンドとして彼らの名前を挙げていたりということがあったので海外でも通用する音をインディーズの時代からやっていたんだよね。


スラッシュメタルとハードコアの中間を行くようなスピーディーな曲でも必ず途中で曲が展開し、そこでのリズム隊が非常に強力なのです。その展開の仕方もスラッシュによくあるような単に突然テンポや曲調が変わるだけというものではなくプログレ的な崩れ方をするんですよ。そのプログレッシヴな曲構成を支える諸田のベースが凄い。フレットレス・ベース特有の音がウネることウネること。さらに広川の叩き出すリズムも時にかなり複雑に展開します。そこに藤田のインプロ重視型のラフなギターが暴れる。


曲調はかなりダークなんだけど、藤田のギターだけは意外とキャッチーなフレーズを弾くこともあるのがまた面白いのです。藤田のヴォーカルは汚くて整わないダミ声でお世辞にも巧いとはいえませんが声質はなかなかカッコイイのでなんら問題ないです。ただ基本的に歌詞には重きを置いていないようで、同じ単語を連呼するような場面が多く、ハッキリ言って適当です。曲名を見てもわかると思いますが『それっぽい』曲名を適当につけたんだろーなという感じがヒシヒシと伝わってくる。このバンドの歌は『楽器の一部的』な考え方なのだと思います。


本作のリリース時の彼らはライブで火を噴いたりするパフォーマンスをしていたし、顔面は白塗りというルックスだったので写真だけみるとかなりバカっぽいけど、実は相当なテクニックと個性を持ったバンドであるのが本作を聴けばハッキリとわかるでしょう。しかもそのテクニックを『カッコ良く』使う術も持っているのです。本作では勢い重視の曲が多いので、ダークな作風ながらも意外と聴き易いし、音質さえよければ真っ先にオススメしたい内容なんですが、やっぱり音質がネックかな。


もし本作を、何かの間違いで店頭において安く見つけてしまった人がいたなら、#08『Why?』のイントロでのデロデロいう諸田のベースに失禁するといいと思います。Doomのメンバーは巧いだけじゃなくフレーズとして最高にカッコイイモノを作るセンスもあるのよね。音質は悪いながらも一人一人のプレイヤーの凄みは充分味わえる作品だと思います。


[XXXX/XX/XX]
DISCOGRAPHY INDEX▲


■ALBUM [XXXX]
01. Rocking Russian
02. Killing Field
03. Ghosts Of Princess
04. Bad Priest
05. Fence And Barricade


メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
メジャーレーベルからの第一弾。これはフルではなくEPです。さすがにメジャーからのリリースということで音質の向上は目覚しいです。素晴らしくスッキリとした音になっているので安心して聴くことが出来ます。しかも本作でのギターの音はあまりメタリックではないので暑苦しさがなく聴き易い。ギターの音は後ろに引っ込んでてキメの細かい歪み方をしています。例えるなら70年代のKing Crimsonのライブアルバムでのギターの音のように少しだけシャリシャリしたような音っつうか。つまり、自主制作盤との違いは音質の向上だけでなく、音作りそのものがちょっと違う感じなのよね。


そして本作での彼らの音楽は完全にスラッシュ・メタルではありません。むしろプログレと言っても過言ではないくらい凝った曲ばかり。EPということで収録曲は5曲と少ないですが一曲一曲が非常に濃い。#01から複雑に展開する曲ではじまり、全体としても曲構成が複雑なために、聴き終わった後にはまるでフルアルバムを聴いたかのような充実感が残ります。


たった5曲の中にかなり色々なモノを詰め込んでいますね。メジャーデビュー作からいきなり『売れたいなんて微塵も思ってないよ』と言わんばかりのマニアックぶり。メジャーレーベルからのリリースでよくここまで自由にやらせて貰えたもんだなと驚くよ。でもこういうバンドがメジャーからアルバムを出せるというのはとても良いことだと思うな。


楽曲の基本的な作りは広川が叩き出す複雑なリズムの上にウネりまくる諸田のフレットレスベースがのた打ち回り、さらにその上にインプロ重視形の藤田のギターが暴れまわるというモノ。前作の流れと同じといえば同じなんだけど歌の比重がかなり下がっていてインストをかなり重視した作り。しかも曲構成が複雑になってるので印象は前作とはかなり違います。自主制作盤に収められていた曲の勢いをそのまま引き継いだのは#04『Bad Priest』くらいじゃないかな。


そんな風にかなり複雑な内容なんだけど、結構キャッチーさも持ってるのが本作の面白いところ。藤田はダミ声で歌っているし、低い声で不気味に話すようなヴォーカルもとったりしているんだけど全体としてはそんなにダークな印象は受けません。複雑なのに聴きやすいんですよね。楽曲の複雑さが表情の豊かさに繋がっていてとても良い感じ。


本作のギターの音が奥に引っ込んだようなバランスが好みの分かれ目の要素になるでしょうが、その代わりに諸田のベースがすんげえ聴こえるのでこれはこれで俺は好きです。諸田のウネるベースがはっきり聴こえてマジで気持ち良い。リズム隊の強力さを存分に楽しめる内容に仕上がっています。メジャー第一弾からこんなすげえアルバム作ってたなんてDoomってホントにすげえバンドだったんだなと思ってしまいました。本作は曲が複雑でもDoomの良いところが5曲に凝縮されてるから初心者にもオススメ。いやー。このアルバムやっぱすげえわ。


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■ALBUM [XXXX]
01. Complicated Mind
02. Fall, Rise And ...
03. The Boys Dog
04. Bright Light
05. Slave Of Heaven
06. Kingdom Of Silkroad
07. Can't Break My Without You
08. Painted Face
09. Poor Boy Condition
10. Nervous Break Down
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
前作とは打って変わって今度はわりとストレートな内容のメジャー第二弾。ストレートになったのは曲構成だけでリズム自体はやっぱり凝ってますけどね。自主制作盤の頃のノリに戻ってます。他に前作との違いはギターの音が前面に出てきていて諸田のベースの音量はやや控えめになったことかな。それでも諸田のプレイは前作以上に大変なことになってる。これ、ベース弾ける人が聴いてもどうやって弾いてるのかわからないんじゃないかな。それぐらい終始ウネリまくり。っていうかさ。これ本当に人間が弾いてるんですか?とホンキで疑うようなプレイですよ。マジすげえ。


本作はライブでやったら盛り上がりそうな曲ばかりを集めたような内容で、単純にカッコイイ。でも勢いがある分一気に駆け抜けて行ってしまうのでちょっと淡白な印象があります。プログレ的な崩れ方をする曲が減っちゃったのは正直物足りないです。彼らの個性は充分伝わってくるし、及第点は軽くクリアしている内容ではありますが、個人的にはもっと変態っぽい方が好みなんですよね。


その中で#09『Poor Boy Condition』はかなり変態っぽくプログレッシヴな曲。その#09を聴くとやっぱり彼らは70代King Crimsonからかなり影響を受けてるのがわかります。っていうかこの曲は2000年以降のKing Crimsonの雰囲気といったほうが良いかも。もちろん本作がリリースされたのは2000年より遥かに前の1988年ですけど。つまり、彼らは70年代King Crimsonからの影響をハードコアだとかメタルだとかと混ぜ、それを自分たち流に消化した結果、2000年以降のKing Crimsonの音に近い音を88年の段階で出していたわけ。


それってすげえ気がする。だから近年のKing Crimsonが好きな人はこのDoomもかなりいけるのでは? 本作リリース時には時代を感じる下の画像のような恥ずかしいルックスでしたが、彼らの音楽は時代のかなり先を行ってたのかもしれないですね。


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■ALBUM [XXXX]
01. I Can't Go Back To Myself
02. Eating It Raw
03. 20th Century A Proud Man
04. Killing Time
05. A Sandglass Of The Jungle
06. Death Of False ROCK!!
07. I Will Be With You ...
08. Lost ! In My Head
09. Sympathy For The Devil
10. Desert Flower
11. Incompetent ... The War Pig
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
海外でレコーディングされたメジャー第三弾。確かこの時に海外でレコーディングだけじゃなくライブもやってた筈。本作のレコーディングが行われたのはニューヨークです。当時の雑誌で読んだことなんで詳しいことは覚えていないんだけど、本作リリース時に彼らが海外を強く意識してたのは確か。藤田が『英語の発音が酷い。今ならもっと上手くやれるんだけど』みたいなことをインタビューで言ってたのもその意識の現われじゃないかな。


本作は前々作『Killing Field』と前作『Complicated Mind』を足して二で割って何かを足したような作風で非常にバランスが良いです。サウンドプロダクションは『Killing Field』の方に近いね。ギターが結構シャリシャリした音でベースがかなりデッカく聴こえる。諸田のベースは相変わらずすげえ。#01『I Can't Go Back To Myself』の中盤でのベースソロは鳥肌が立つほどカッコイイぞ。


で、歌の印象が強く残る曲が何曲か顔を出すのが本作のポイントではないかしら。歌モノというとちょっと言いすぎだけど、#02『Eathing It Raw』では演奏よりもヴォーカル・パートの方が印象に残ります。別に極端にメロディアスなわけでもポップなわけでもないけど、この曲でのヴォーカルはかなり素晴らしいと思います。さらに#06『Death Of False ROCK !!』は妙にダンサブルで歌にはメロディーがある! そんな風に本作には今までに無い試みが結構されてる。


#07『I Will Be With You...』はインスト曲で諸田がメロディアスなベースを弾いている曲。彼らはアルバムに一曲だけこういう曲を入れてくるってのを何作かでやってるのだけどこれもそのひとつ。当時のインタビューで藤田が『俺たちがBon Joviをやったら、という感じの曲』とか言ってたけど何処がじゃ。続く#08『Lost ! In My Head』はストレートな疾走チェーンで藤田曰く『ライブで盛り上がる曲だね』とのこと。確かにカッコイイ。


#11『Incompetent ... The War Pig』ではブルーズ風なアレンジも飛び出します。まあちょっとしたシャレっぽく取り入れた感じではあるけどね。そんな風に本作はとてもバラエティー豊かに仕上がっています。そのバラエティーの豊かさが単なる雑食になっていないのが良いのよね。アレもコレもって欲張った感じではなく、気張らずに自然に音楽性の幅を広げたという印象なんだよね。テンションは高くないけど余裕を感じる傑作。


[XXXX/XX/XX]
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■ALBUM [XXXX]
01. Naked A Lunatic
02. A Day Of The Holocoust
03. The Stupid Man
04. No Free
05. Lyrics [Inst
06. No Way Out
07. To ... Gray Peolpe
08. Revenge And Dirty Tricks
09. Human Nosie
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
メジャー第四弾。ここからはドラムが広川から元ガスタンクのPAZZに交代しています。彼らは本作を最後にメジャーレーベルからドロップしてしまいましたが、それが残念でならないほど素晴らしい内容。楽曲は相当カッコイイ。でも本作はこれまでの作品とはサウンドの印象が違い、かなり低音を効かせた図太い音になっているのですが、低音を出すことを意識しすぎたのかかなり篭ったような音質になっているのはいただけません。


俺はそこだけ不満。なんか音がインディーズのアルバムっぽいんだよね。でも音が図太いのでアグレッシヴさは活きててこれはこれで良いのかなとも思ったりしますけど・・・やっぱメジャーからのアルバムとしてはお世辞にも音が良いとは言えないな。


で、本作はとても攻撃的な内容で、ある種の余裕を感じた前作とはまた違う魅力があります。素晴らしい緊張感を持った曲ばかりがズラりと並んでいます。彼らの作品の中では一番張り詰めた雰囲気。彼らの持つアグレッションを前面に出し、それまでのプログレ的な複雑さもそのまま保ってる。相変わらず諸田のベースはすごいけど、リズム隊の凄さに埋もれがちだった藤田のギターも本作ではかなり前に出てきていてカッコイイリフも数多く聴くことが出来ます。


音が篭り気味ではあるけど、メジャーからのアルバムの中では一番図太い音を出しているので、轟音なヘヴィー・ロックなんかを聴きなれてる若い人が今からDoomを聴くなら本作が良いかもね。けどやっぱこの篭った音はかなり評価が分かれちゃうだろうなあ。


[XXXX/XX/XX]
DISCOGRAPHY INDEX▲


■ALBUM [XXXX]
01. I'm Real
02. Deliver Me From Reasons Why ?
03. Blood On The Rise
04. 水葬
05. Those Who Race Toward Death
06. Can't Turn Back !!?
07. We Shall Miss Nothing [Killing Field II]
08. Gotta Love Yourself !
09. Dead Soul
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
準備中

[XXXX/XX/XX]
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■ALBUM [XXXX]
■DOOM
 01. You End. Get Up ! You
 02. Dooms Days

■SHELL SHOCK
 03. Endless War
 04. Through The Night
■X
 05. Stab Me In The Back
 06.No Connexion
■JURASSIC JADE
 07. Kagami Yo Kagami
 08. The Old Kingdom Of Hell
■GROUND ZERO
 09. Death Train
 10. Victim Of King
■ROSE ROSE
 11. Death Of Thrill
 12. There's No Realism
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
『Volume 1』とデッカク書いてあるけど『Volume 2』は出なかった悲しいV.A.。初期のエックスの曲が収録されているんで、そちらを目的に持っている人も意外といるのではないでしょうか。俺みたいにDoomの為に本作を手にした人がどれだけいるのやら。本作には6つのバンドが2曲ずつ提供しています。Doomとエックス以外での聴き所は殆ど無いので他の4バンドは気にしないでいいかと。エックスはそもそもスラッシュじゃねーのでこの中では見事に浮いてて、やっぱり一番売れそう。もうこの時から既にしっかりエックスです。


で、やはりDoomは他のバンドとレベルが違う。圧倒的な個性を持ってるね。ここでの2曲は藤田のヴォーカルがちょっと弱い感があるけど、曲自体の出来は他を圧倒してるよ。Doomとしてはかなりストレートな曲を提供してるんでこの二曲だけでは彼らの凄みは伝わりきれないのは言うまでも無いけど、#02『Dooms Days』の中盤からの曲の崩れ方は彼ららしいプログレっぽい崩れ方でカッコイイ。


んで、Doomとエックス以外はどーでもいいっちゃーどうでもいいんだけどROSE ROSEは意外と好きかも。結構アグレッシヴでメタルというよりもハードコアっぽい。参加バンドの中では一番ハイテンションで攻撃的な曲を演奏してます。これを書くために久々に聴いたんだけどさ。以前はもっとショボく思えたんだけど今聴くと意外とカッコイイので笑ってしまいました。だってメンバー写真がさ。



ジュンスカ


ジュンスカですか?


と思ってしまうようなこのルックスからは想像できない曲を演奏してるんだもん。もっとそれっぽい格好すりゃいいのにとか思っちゃったよ。あと注目すべきはJurassic Jade。女性ヴォーカリストであるヒズミが率いるこのバンドはぜひ聴いてほしい。そして腹を抱えて笑ってほしい。特に『ガキども! いくぞーーーーーーー!』の掛け声で始まる『KAGAMI YO KAGAMI』は必聴っすぞ。この人たちはどこまでマジだったのかな。楽曲はスレイヤーを真似てみました、という感じの無個性スラッシュ。因みにその曲の歌詞は。


『鏡よ!鏡! この世の終わりを 映せ! 映せ! 映せ!』。


勘弁してくださいよヒズミさん。



ひずみ


真ん中がそのヒズミさんです。こわいよー。こわいよー。で、最近知ったんだけど、このバンドは2000年あたりまでは活動してたらしいです。マジ驚いた。今はどうなってるのか知りませんけど。結構むかしは雑誌の広告で名前を目にしてたからかなり本格的に活動してたバンドなんだけど、つい最近まで活動してたという事実を知ったときはやっぱ驚いたよ。本作はどのバンドも演奏はそれなりにしっかりしてるけど、やっぱりDoomとエックス以外をまじめに聴くのはツライ、そんなV.A.でございます。

[XXXX/XX/XX]
DISCOGRAPHY INDEX▲

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