KATZE


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■ALBUM [XXXX]
01. Blind Emotion
02. Motion
03. In The Moonlight
04. Dear My
05. Teen
06. Shocking Part II
07. Heart Vision
08. Lost Boy
09. Some Day
10. この雨の向こうに・・・
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
山口県下関市出身のロックバンドKATZE(ドイツ語で猫という意味)のデビューアルバム。


この作品がリリースされた当時はいわゆるバンドブームの真っ只中で、彼らもその渦の中から出てきたバンドです。だからハッキリ言っちゃえば代わりになるようなバンドは他にもたくさんいました。ここでの彼らの楽曲はBOOWY以降の古典的な和製ビートロックといった雰囲気。彼らはアマチュアバンドの延長線上に存在しています。飛びぬけた独創性や強烈な個性はここにはありません。歌詞の面でもそれは同様で所々を英語にしたよくあるタイプの歌詞。オマエにくちづけしてうんたらかんたらとかそーいう恥ずかしい歌詞もいっぱい。


でも、逆に言えばそれが彼らの魅力。とても親近感と温かみのある音なのがとても好きです。演奏自体は特別スゴイテクを持っているわけじゃないけどそつなく丁寧に演奏されているので安心して聴けます。でもポイントはその演奏に乗る中村の危ういヴォーカル。女性が好きそうな甘い声ではあるんだけれど、一節一節の語尾の音程がかなり危うくて今にもハズレそうな時もある。その危うさがKATZEの大きな魅力になっていると思うのです。


でも、その中村のヴォーカルの危うさをもっともっと前面に出してきたのは二作目以降で、ここではその一歩手前という感じ。正直『デビュー盤から守りに入ってどうするよ』と思うようなこじんまりとした内容にまとめてあるのは残念です。いや、ほんと普通なのよ。普通なら普通なりに『普通の良い曲』が沢山収録されていれば良いけども楽曲の出来も平均的でサラと流れていってしまいます。


中村や尾上のルックスから二枚目バンドとして、とにかくカッコ良くキメたバンドとして売り出したかったのかもしれないけど、彼らの魅力はそんなところにはないと思うんだけどな。言葉は悪いけど『スカし過ぎ』な印象というかね。このデビュー盤を聴くと彼らの本当の魅力が表面に出てくるのはやはり二作目以降だと強く思ってしまいます。二作以降の彼らの作品には必ず『お!』と思わせてくれる飛びぬけて好きな曲が入っているのだけど、本作だけはそいういう曲が無いんだよね。悪くは無いけどもう一歩何か足りない、そんな作品。


[XXXX/XX/XX]
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■ALBUM [XXXX]
01. Hold Me
02. Cha Cha Cha
03. Rain Dance
04. Don't Cry Any More
05. Love Generation
06. La La La?
07. Rocket Rock
08. Sitting On Your Border
09. Nostalgia
10. Stay Free
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
彼らの二作目。前作の流れを保ちながらも楽曲の良さが圧倒的に向上し中村の持つ良い意味での危うさの魅力も出てきました。前作ではわりとシリアスな(シリアスっつうかスカした感じの)曲が多かったのに対しここではかなりポップに弾ける明るい曲が増えています。彼らの曲には『俺はとても非力だけどそんな俺だって前向きに生きるのさ』、みたいな感じの曲が結構多いんだけど、そういった歌詞には『素直なポップ感を持った楽曲』が凄くしっくりきます。本作ではそれが実践されているね。


くよくよすんな!いくぜー!みたいなノリっていうかね。こういうのが生理的に受け付けない人もいそうだけど俺は素直に青春が爆発してる作風は大好きです。そんな風にポジティヴな雰囲気が充満しているだけでなく、肩の力が抜けたというのも大きいですね。それによって中村のヴォーカルにガキ大将的な危うさや無邪気さが出てきて聴いていて非常に爽快。


中村はもともと音程がしっかりしているタイプのヴォーカリストではないんで、ハッチャけた歌い方の方がずっと魅力が出ると思います。前作ではそこを抑えてしまっていた感じがかなりあったけどここにはもうそういう気負いみたいなもんは感じられません。本当にノビノビと歌ってる。かなり乱暴に叫ぶようなところもあって凄くロックしているし、それがあるからこそバラードでの甘い声も引き立つというかさ。


本作では中村の他にベースの高山がリードヴォーカルをとっている曲があります。歌唱力だけで言えば中村よりも高山の方がずっと上です。少しかすれたような声質もプロっぽい。だけどやっぱりロックヴォーカリストとしては中村の方がずっと魅力的だと思う。だから高山のヴォーカル曲は正直好きじゃないです。やはり歌は中村じゃないと。良いメロディーを二枚目のガキ大将が熱く叫ぶ、そんなアルバム。


[XXXX/XX/XX]
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■ALBUM [XXXX]
01. 90's Pain
02. Do! You Hot?
03. 耳をすまして・・・
04. Goun' To a Go Go!
05. Michelle
06. Destiny
07. Sweet Charly
08. Angel
09. Your Song
10. Good Times Bad Times
11. Small Island
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
迷いの見える三作目。前作よりもさらに中村のガキ大将っぽさが増してます。それは凄く良いんだけど楽曲の出来にムラがあるのが大きな欠点。ここでの彼らには少し迷いがみえます。これからの方向性を模索しているような感じがするというかね。もうちょっと時間をかけて楽曲を練りこんでからレコーディングすればもっとずっと良いものになった気がするんだけど。どの曲も根本からダメなわけではなく、もうひと練り足りないというのが多いです。


でもその中にしっかり完成している感じの曲が混ざっています。単純にカッコイイ#01『90's Pain』や実に彼ららしい前向きソング#06『Destiny』、そして同じくこの上ない前向きソング#10『Good Times Bad Times』あたりは凄く良い。特に#10『Good Time Bad Times』は彼らの魅力を凝縮したような曲で素晴らしい。子供が笑顔で叫んでいるかのような無邪気さのある乱暴なコーラスが痛快この上ないです。この曲はKATZEの屈指の名曲でしょう。迷いの中で突然歯車がかみ合った瞬間に生まれた名曲という感じですね。


だから余計もうちょっと時間をかけて作ればよかったのにと余計に思ってしまう。本作はバラード調の曲が多いのですが、上記三曲の間に出てくるそのバラードが絶妙に退屈なのがいけない。さらにその退屈なバラード曲には俺があまり好きじゃない高山のヴォーカル曲も含まれているからより一層退屈なんですよね。せっかく屈指の名曲が何曲か収められているのにその楽曲のムラによってアルバムを通して聴けないんだよな。楽曲レベルでは素晴らしい曲があるけどアルバムトータルとして評価した場合は少々残念な出来、というのが俺の本作への評価です。


[XXXX/XX/XX]
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■ALBUM [XXXX]
01. Liberty
02. Brand New Day
03. Riot (Of The World)
04. Dear Losers 〜見事な弱者
05. Silent
06. Stay Or Go!
07. Cloudy Later Rain
08. Hello, I Love You
09. 僕の顔 (We Are The Children)
10. Again
11. Love Is Here
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
オリジナルアルバムとしては残念ながら最後になってしまった四作目。本作ではアコースティック色が増していてデビュー盤で感じたBOOWY以降のバンドという印象とはまた違ったところにたどり着いた感じです。イギリスの音楽の影響を受けているBOOWYに対してKATZEはアメリカンな方向性に進みだしています。前作に収録されていた名曲『Good Times Bad Times』で見せた良い意味での子供みたいな乱暴さも色濃くあります。初期からのカラーをそのまま受け継いだ曲も少しあったりしますが基本的にはより生々しく、よりロックらしくやっていこうとする姿勢をかなり強く感じます。


歌詞にも結構変化が現れていて、メッセージ性を強く打ち出したモノが結構あります。これまでの『非力な主人公が前向きに進む』というモノから『テメエら現状のままで良いのかよ!?』みたいな強い調子で訴えかけてくるようになってきています。充分ポップではあるけど、彼らの作品の中ではもっともロックらしい。#02『Brand New Day』ではヴォーカルが左側から偏って聴こえてくるようにレコーディングされているので70年代のロックっぽさを出したかったのかな。


そんな風に、よりロック的な方向に『さあこれから進みだすぞ』というのを決心し始めた時にレコーディングした作品という感じ。本作には前作のような迷いは感じられないけど、それでもまだ固まったわけじゃない。方向性がようやく固まり始めてる感じ。だからこそ次の作品がとても重要な位置にくるはずだった。次で完成された姿を見れるはずだった。なのに彼らがここで解散してしまったというのは本当に惜しいです。これからのバンドだったのになあ。と、こんな風に書くと本作は出来が良くないと言っているようにきこえちゃうか。いや、このアルバムはとても良いよ。本作はアルバムとしてトータルで評価しても高評価です。


#01、#02、#03、#04と、メッセージ性を強く打ち出しロックな方向性で勝負をかけてくる意気込みが良い方向に作用している曲が続く流れは素晴らしい。でもどうしてそこに#05『Silent』のような曲を挟むのかはかなり疑問。これはベースの高山がリードヴォーカルをとっている曲でいきなり膝カックンをされてしまったような感覚を憶えます。高山の歌は巧いけどこの人が歌うと平凡なポップスになっちゃうんだよね。だから序盤4曲の勢いが台無しになってる。徹底的にロックするならやはり中村のヴォーカルで統一するべきだったと思います。


#06『Stay Or Go!』で再びその勢いが盛り返し、その後#07、#08、#09と、かなりアコースティックギターを前面に出した曲が続きます。その辺のバランス感覚もいいと思う。#10『Again』はシングルになった曲で、初期っぽい感じの曲。そしてアコースティックなテイストのバラード曲#11『Love Is Here』で幕を閉じます。#11はなかなか良い曲だけど途中のセリフはちょっと恥ずかしいし、中村の音程の怪しさが露呈しまくってる。まあそれが味なんだけどさ。


ということで、本作はなかなかバラエティーに富んでいてロックバンドとしての勢いも感じられる良い作品に仕上がっていると思います。でもやっぱり#05は邪魔。コレさえなければもっと良かったのに。せっかくのアルバムの流れを#05が断ち切っちゃってるんですよね。あー。でもこのアルバムを聴くとどうしても次を聴きたかったと強く思ってしまいます。


[XXXX/XX/XX]
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