NIRVANA


ABOUT BAND
シアトル発のグランジ・ムーブメントの担い手のひとつ。元々根強い人気を持ったバンドでしたが、中心人物であるカートの死により、ますます伝説的な捉え方をされるようなバンドになりました。彼らの音はパンクを通過し、Pixiesなんかの名前も引き合いに出されるよね(Pixiesは、ラストアルバムの『Trompe le monde』を発売当時リアルタイムで買って聴いたんだけど当時メタル小僧だった俺には全然ダメだったのよね。でも趣味が広がった今、久しぶりに聴いてみたら全然聴けました)。けど俺にとっては何よりもビートルズ好きのカートのメロディーセンスが一番のセールスポイント。彼らの曲は陰鬱なオーラを出している曲が中心だけど、充分にキャッチー。それが何よりも俺には魅力的なんですよね。


俺は彼ら(というかカートだね)にカリスマ性とかを見出しながら曲を聴いたことは一度もありません。俺にとってカートは教祖様でもないしカリスマでもない。好きなロッカーの一人、という感じなの。メジャーデビューアルバムの『Nevermaind』がリリースされたときには正直なところ大きな衝撃を受けたというわけじゃなかったです。俺にとってはAlice In Chainsの方が遥かに驚くべき音でした。でもNIRVANAも好きで聴いてました。なんとなく好きでね。


今現在はその素晴らしいメロディーや感情向き出しのカートの歌、破壊と創造の間をフラフラと揺れるような危うさなんかに凄みを感じますが、それでもやっぱり俺にとってはのカリスマではないんですよね。とにかく単純にメロディーの良さがすきなのです。あとドラム。ドラムのロックドラムとしてのスタイルがズバ抜けてカッコイイのも好きな理由のひとつです。そんな感じなので俺はNIRVANAについてのカリスマ的な魅力の部分を語ることは出来ません。それでも大好きなロックバンドのひとつなのは間違いないですけどね。


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ORIGINAL STUDIO ALBUMS
 ■ALBUM /ARTIST [XXXX]
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■ALBUM [XXXX]
01. Blew
02. Floyd The Barber
03. About A Girl
04. School
05. Love Buzz
06. Paper Cuts
07. Negative Creep
08. Scoff
09. Swap Meet
10. Mr.Moustache
11. Sifting
12. Big Cheese
13. Downer
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
Nevermindでブレイクする前の彼らの実質上のデビューアルバムです。


かなりの低予算で作られた作品であるので、録音状態だけを言えばそれなりにチープではあります。しかし、楽曲のもつ破壊力というか壊れっぷりというか凄みみたいなものはNevermindよりも上かもしれません。本作はそのNevermindよりもかなりダークで、尚且つ録音状態も良いとは言えないモノだけど、妙な説得力を持った曲と演奏がここにあります。Alice In Chainsのデビュー盤『Facelift』の暗さに近い雰囲気(もちろん本作の方が先ですが)と、パンクのもつヤケクソ感が凄い勢いで畳み掛けてきます。


本作を聴いているとにじみ出てくる感情をそのまま叩き込んだ音だというのが凄く伝わってきます。低予算で作られたのにも関わらず、そこに込められた勢いは充分すぎるほどわかりますね。現実としてレコーディングにお金をかければそれなりの迫力のある音は作り出せますが、ここにあるのは手間とお金で補えるような装飾部分が放つ迫力とは全く異質のもの。


で、本作を今聴くと確かにこれは凄いアルバムだと言えますが、これを手にした当時俺はメタル小僧だったんで、このサウンドをそれほど衝撃的なものとして捉えませんでした。速弾ぎ!ツーバス!ハイトーン!な音楽が大好きだったんでむしろ地味にすら感じましたね。あれからかなり色々な音楽を聴くようになったので本作の魅力ってのはわかるし、好きだと言えますが、やっぱり最初から彼らの音を受け入れられたかというと答えは否です。でも今聴くと素直にすごいと思うよホント。


カートはビートルズ、特にジョン・レノンが好きなことは有名ですが本作ではその影響はそれほどハッキリとは感じられないです。俺はビートルズライクなメロが大好きな人間なので、それをハッキリと感じ取れるNevermindはすんなり入れたんですよ。本作では捻くれたコード進行なんかにジョン・レノンの持つ素直じゃないところの影響が出てるとも言えるけど、ここでは後の作品で強く放つようになるビートルズを明らかに通過したと思われるメロディーセンスよりもカートの持つ感情の爆発力や威圧感みたいなものの方が圧倒的に前面に出ています。だから非常にシンプルな作品にも関わらず聴き終わると良い意味での疲労感を感じるのよね。


それとChadのドラムはDavidのドラムとセンスが似てる(と俺は思う)んでかなり好きだけど、#08『Scoff』で聴ける中途半端なツーバスは何度聴いてもなんだか笑えちゃう。今にもズレそうなツーバスが最高。俺はこういう力任せなドラムすげえ好きよ。とりあえず色んな意味でデビュー作にしていきなり『めっさ濃い』アルバムです。


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■ALBUM [XXXX]
01. Smells Like Teen Spirit
02. In Bloom
03. Come As You Are
04. Breed
05. Lithium
06. Polly
07. Territorial Pissings
08. Drain You
09. Lounge Art
10. Stay Away
11. On A Plain
12. Something In The Way

シークレットトラック『Endless、Nameless』
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
ご存知、大ブレイクした彼らのメジャーデビュー作。通算2作目。


当時、Alice In Chainsの『Man In The Box』がラジオでヘヴィーローテーションでかかっていて、それまで人気だったGuns N' Rosesのようなロックとは明らかに違う重く暗い作風の曲が受け入れられ始めるという土壌が出来上がってきたところで本作がリリースされ、内容の良さも伴って大ブレイクに繋がったなんていう記事を目にしましたが、売れたという事実があろうとなかろうと本作の出来のよさにはなんの影響もありません。


インディーから出た前作『Bleach』よりも遥かに洗練されたスッキリとした曲構成が物凄く聴きやすいです。本作はメジャーからということで当然音質も格段に向上している上に、そのプロデュースがとても良い。当初のドラムの音が気に食わなくて他の人物にプロデュースを依頼しなおしたなんていう話がありますが、結果的に本作でのドラムの音は素晴らしいものに仕上がっていると思います。俺が最初にこのバンドを好きになった理由のひとつはこのドラムのシンプルなカッコよさ。


ドラムはとにかく気持ちが良い。こじんまりとしないロックドラムらしいロックドラムで、難しいことなんか何一つしていないのにこんなにカッコイイ。シンプルゆえにかっこいい。当時メタル小僧だった俺にシンプルなカッコよさを教えてくれた作品のひとつであるのは間違いないです。さらにギターなどもパンキッシュでシンプルな音像なのにフレーズが単なる音の波として流れていってしまうのではなく、強烈に印象に残るモノになっているのも凄いよね。多くの人の支持を集める音楽ってのはシンプルであることが多いですが、彼らもまたその例に漏れない存在なんでしょうね。


『Bleach』ではあまり前面に出ていなかった彼らのメロディーセンスの高さも音質が向上したことと、曲構成がよりシンプルになったことにより明確に前に出てきています。ビートルズ、特にジョン・レノンが好きだと言うカートが、自身に影響を与えた音楽を良い形で消化しそれを表に出した結果、独自のクセのある良いメロディーが沢山生まれていますね。ジョン・レノンは優れたポップセンスを持ちながらかなり捻くれた感覚も持っていた人で、『素直な良い曲』を多く書くポールとはまた違った『妙な良い曲』を多く残しましたが、カートにもその遺伝子が確実に組み込まれていると思います。


『Bleach』での破壊的な爆発力みたいなものは少々息を潜めた本作ですが、全体の完成度の高さはやっぱり確かだし、俺は大好きなアルバムです。前作『Bleach』と同様に、俺にとって本作は衝撃の出会いではなかったんですけどね。『なんか今まで俺が聴いてたのとは違うけどなんか良い』って感じで聴いてましたね当時は。余談ですがレッチリと出会ったのもこの時期で、やっぱり似たような感覚でなんとなく気に入って聴いてました。それまで聴いてたもんと根本が違うと明確な良さが説明できないんですよ俺。バカだから。


話は戻って、本作は彼らの作品の中ではダントツに聴きやすいんで、Nirvanaを知らない若い音楽ファンに薦めるならやっぱ本作が妥当だろうなあと思います。


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■ALBUM [XXXX]
01. Turnaround
02. Aneurysm
03. D-7
04. Son Of A Gun
05. Even In His Youth
06. Molly's Lips
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
来日公演に合わせてリリースされたスペシャル・ミニ・アルバム。


リリースされた時点では殆どがアルバム未収録曲でしたが後の未発表曲を集めたアルバム『Incesticide』に殆どが収録されてしまったので今から買うなら『聴きたい』ではなく『持っていないと気がすまない』というマニア向けの存在になってます。しかも現在は残念ながら廃盤なので非常に高値で取引されているようですね。#03『D-7』だけは現在でも本作のみの収録ですがブートで楽に聴けるのでわざわざ高額を出してこれを買う必要は無いです。


あと、#02『Aneurysm』は『Incesticide』に収録されているものとはバージョンが違うようです。本作収録の演奏はBBC RADIO放送用に録音されたもので、『Incesticide』に収録されているのはMark Goodier Sessionのもの。実際聴き比べてみるとちょっと違います。特に後半部分の『あ〜あ〜あ〜』ってとことか終わり方とか結構違うね。でも全体の印象はあんまり変わらないので気にしないで良いかと。このバージョンは『Smells Like Teen Spirit』のシングルに収録されていましたが現在手に入るオフィシャルアルバムには入っていません。さらに、#05『Even In His Youth』も同シングルに収録されていたもので、この曲は現在手に入るオフィシャルアルバムには未収録です。


こういう一部でだけリリースされた企画盤というのはそもそも至極中途半端な内容であることが多いけどこれも例に漏れません。なので作品の内容に関する評価ってのは正直しにくい。しにくいっつうか殆ど出来ないんで単なる紹介って形になっちゃうな。因みに本作でしか聴けない#03『D-7』はそんなたいした曲じゃないと思います。好きでも嫌いでもないな。ただ前半のドローンとした雰囲気から突然疾走するという曲展開はなかなか。


やっぱり今からアルバムには入っていない『D-7』、『Even In His Youth』、『Aneurysm(のバージョン違い)』を聴くならブートを買うべきでしょう。


[XXXX/XX/XX]
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