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ABOUT BAND
イギリス出身のロックバンド。独特の陰鬱さを内包したインディーっぽいギターロックバンドとしてデビューしましたが、近年では圧倒的に音楽的な幅を広げて、それまでのギターロックを引き継いだ曲、音響系とすら言えるような曲など様々な実験的精神を魅せてくれる面白いバンドです。


その精神性はプログレッシヴロック的ですらあります。さらに、70年代のPink Floydに通じるメッセージ性、さらには内へ内へ向かう内省的なモノが放つ陰鬱な雰囲気は絶対的な個性となっています。それゆえにカリスマ的な人気を得るまでに成長し、現在では世界的なビッグバンドです。


彼らが持つ独特の雰囲気だけでなくメロディーの良さ、というのも大事にしているので一聴すると難解に思える近年の作品でもじっくり聴きこめば彼らの優れたポップセンスにも気づくことでしょう。プログレッシヴな精神を持ち、同時にメッセージ性や内省的な部分、さらには優れたポップセンスと様々なものを持った素晴らしきロックバンド、それがRadioheadです。


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ORIGINAL STUDIO ALBUMS
 ■ALBUM /ARTIST [XXXX]
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■ALBUM [XXXX]
01. You
02. Creep
03. How Do You?
04. Stop Whispering
05. Thinking About You
06. Anyone Play Guitar
07. Ripcord
08. Vegetable
09. Prove Yourself
10. I Can't
11. Lurgee
12. Blow Out
13. Pop Is Dead
14. Inside My Head
15. Million Dollar Question
16. Creep [Live]
17. Ripcord [Live]
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
今やカリスマ的な存在になっているRadioheadのデビューアルバム。『今や』とか書いてるけど俺はは完全に後追いで本作を聴いたわけで正直最初の印象はあまり良いものではありませんでしたね。カリスマ的なバンドであるというのは知識として知っていたけど、彼らのアルバムを買いに行ったら間違えてLemonheadsのアルバムを買って帰ってきたりする程度の知識しかなく(実話です)、興味を持ってから実際に聴くまでにかなり時間がかかったのよね。だから、自分の中で『Radioheadってのは凄いバンドらしい』という中途半端な先入観だけが膨らんだ状態で聴いてしまったわけ。


俺は本作を聴くときにもっともっと完成された音が出てくるものだと思い込んでいたので、その青臭い音に至極ガッカリしたものです。でも今聴くとかなり良いね。全然楽しめるよ。購入した直後はかなりガッカリしてしまったので長い間聴いていなかったのだけど、後にジックリ聴いているうちにどんどん好きになった作品。というか彼らの作品って殆どがそうなんだけどさ。


Nirvana以降の音であると同時に非常にイギリス的な湿っぽさがある音でもあり、その中にも充分なポップ感もある。メロディーの良さもかなりのものだと思います。とは言っても『The Bends』や『OK Computer』などの作品とは雲泥の差があるのも事実。いや〜な感じの歌詞は際立っているのだろうけど、サウンド自体は非常に青臭くまだまだ地に足が着いていないという印象が強いです。何処と無くふわふわしている感じ。デビューアルバムということでプロデュース的にもそんなにお金も時間もかけていないだろうし。よく言えば『若さのあるデビューアルバムらしいデビューアルバム』とも言えるけどね。だからこのインディーっぽさ丸出しのサウンドがアメリカでも売れたってのはちょっと驚くね。


彼らの曲は本作以降の作品に収録されている曲でも思ったのだけど、ベースラインが際立って素晴らしい曲が多いと思う。デビューアルバムの本作でもそれは既に聴くことが出来ます。大ヒットした#02『Creep』の印象的なイントロのベースライン、#06『Anyone Can Play』の歌うベースラインには本当にハっとさせられるよ。非常にシンプルなベースラインではあるのだけど、ベースが歌う瞬間があるのよ。それがたまらなく心に染みる。


楽曲全体の作りは先ほども述べたように非常にふわふわとしていて青臭いけど、メロディーが良い曲が多いのも事実だし、根本にあるセンスというのはもうほぼ出来上がっています。今後の方向性を手探りしているような感じがありながらも、ポップでいて同時にとてつもなく陰のある雰囲気は自然に出てきたセンスなんだろうな、と思える自然さも感じる。


トム・ヨークは初期の自分たちの音が大嫌いなようだけど、ファンからすればそんなに憎むべき音じゃないよ。本作の音はとてもとても青臭いけど、そこにあるのは当時の彼らの心からの音楽だと思えるし。だから青臭くても心に染みるし何度も繰り返し聴きたくなるんじゃないかな。


[XXXX/XX/XX]
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■ALBUM [XXXX]
01. Everything In Its Right Place
02. KID A
03. The National Anthem
04. HowToDisappearCompletely
05. Treefinger
06. Optimistic
07. In Limbo
08. Idioteque
09. Morning Bell
10. Motion Picture Soundtrack
メンバー画像 L to R
MEMBER NAME [XX.]
個人的評価 = XXX/100
初心者オススメ度 = XXX/100
俺個人は第一印象において見事なくらい拒絶反応を示した彼らの4作目です。


俺の現在の本作の評価を正直に書くと、今でも何が良いのか明確に言葉で表すことが出来ません。世間では問題作として扱われながらも結果的にはかなり賞賛された作品だったので、『何がいいんだろう?』と疑問に思い相当長い期間少しずつ聴いていったのよね。何か発見があるかもしれないと思ったので。実に二年以上少しずつ聴き続けたよ。


第一印象で理解できなくてもなんとなく気になって『これはキライ』と言ってスッパリ切り捨てられないという作品によく出会うのだけど、本作もそんな作品のひとつでした。一度はこりゃダメだと諦めたんですが、その後もなんか気になり続けてね。そして長い間少しずつ聴き込んでいって最終的に俺なりの結論が出たのでやっとここで取り上げることが出来たというわけです。本作はギターロックというイメージがあったRadioheadの作品としてはやっぱり問題作でしょう。音響系とさえ思える曲やこれはロックなのだろうか?と感じる曲、そして前作までのカラーを残したギターロックっぽい曲などが収録されていて非常にバラエティーに富んだ内容なので戸惑う人が多いのは当たり前です。


アルバム全体を総合的に聴くと、とてもプログレッシヴな雰囲気。コテコテのプログレッシヴ・ロックではなくあくまでも『プログレ的なロック』というのが妥当だと思います。俺は非常に単純な人間なので前作まで・・・というかセカンドアルバムである『The Bends』においての彼らのイメージが強く、最初の頃は本作を1曲目から聴き進めている間ずっと『もっと普通の曲はないの?』ということばかり考えて聴いていました。しかし、あるとき『これはPink Floydっぽいかも』と感じてから一気に楽しめるようになったのね。


俺はプログレも一部有名なバンドに限り聴くのだけど、楽曲がコンパクトにまとまったギターロックなどを聴く時とプログレなどを聴くときでは根本的に聴き方が違います。それは言葉で上手く説明できないんだけど、脳の違う部分で楽しんでいるというか。つまり何が言いたいかというと、俺は当初本作に第二の『The Bends』を期待していました。だから陰鬱ながらもポップさもあるギターロックバンドとしてのRadioheadを求めていた為に『脳のギターロックを聴く場所』で本作に触れていたのね。それ故に楽しめなかった。


しかし、『Pink Floydっぽいところがあるな』と気づいた瞬間から本作の音を捉える脳が別の場所にスイッチしたという。だから急に楽しめるようになったんですよ。正確に言うとRadioheadの音とPink Floydの音に共通する何かがあるのに最初に気づいたのは『OK Computer』を聴いているとき。それでその直後から本作も同様に楽しめるようになったわけ。


やっぱり本作は第二の『The Bends』を期待しながら聴いてしまうと確実に駄作に思える内容だと思うけど、それの先入観を拭い去ってもっと脳の違う部分で感じればとても心地の良い作品に豹変する内容だと思います。俺は好きなプログレバンドの魅力を明確に説明できないことが多いです。特に本作と共通点を見出したPink Floydなんかは特に『なんとなく良いから好き』と言うのが一番正確な感想だったりします。音に内包された陰鬱な雰囲気、そして同時に美しさを感じる透明感、その音の波が妙に心地良くてそれが好きな理由、俺の場合そんな感じなんです。だから冒頭で『明確に説明できない』と書いたわけ。


俺は本作を一曲ずつバラで聴こうとは正直あんまり思いません。本作を聴く時は全曲を通してこの独特の陰鬱で美しい透明感のある音に身を委ねたい、と思うから。だから『KID A』という一枚のアルバム全体をひっくるめてひとつの作品、と捉えて愛聴しているべ。引き合いに出したPink Floydの作品群も同様な聴き方をしてますね。


先ほど書いたようにいきなり第二の『The Bends』を期待して聴くと駄作に成り得るとは思うわけだけど、一度先入観を捨てて実際に本作を聴きこむと実は意外とポップで、しかも根底のセンスはそれまでのRadioheadとなんら代わりが無いことに気づきます。『The Bends』から『OK Computer』への流れを考慮に入れて本作を聴きこむと急激な変化ではないのかもしれないと素直に思えるのよね。そんなのすぐ気づくよ、という人もいるだろうけど俺はそれを感じとるまで随分と時間がかかりました。


彼らの持つ独特の音楽哲学とでもいうのかな。それを初期はギターロックとして表現していて、本作にいたった時にはひとつの表現方法にこだわるのを完全に断ち切って実験的要素、プログレッシヴな精神でそれを表現した、というだけの話なのかもしれないね。『OK Computer』ではその変化の過程の姿で、ある意味KID Aに向けての過渡期だったという感じもします。ホント、根本のセンスはずっと変わってない。それは成長してない、という意味ではなくね。


でも、本作が広い意味での『高貴な音楽、芸術性の高い音楽』であるかどうかは良くわかりません。俺は何度も述べているように『なんとなく良いから好き』だと言っているような人間fだからね。だけども、最終的に本作の音によって心が動かされたのは疑いようも無い事実であるので、俺にとっては『良い作品』である、というのが最終的に出した個人的な結論。


[XXXX/XX/XX]
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