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音楽日記 2001/11


★2001/11/04 (Sun)
jake
Walls And Bridges / John Lennon


ジョンレノンのソロ作としては最大のヒットとなった74年のアルバムです。非常にポップでバラエティーに富んだ作品となりました。そして個人的になにより気にっているのはオノヨーコがしゃしゃり出てこないところ。紛れもなくジョンのソロ作品となっているところです。


彼のアルバムはオノヨーコと一緒に作った作品が多くて、しかもオノヨーコは歌が猛烈に下手・・・・というかオンチというレベルにまで達してるんで大嫌いなんですが、これはジョンのセンスで統一されているので全編を安心して聴けてうれしいです。


とはいうもののはじめは結構ピンと来ませんでした。


彼の作風にはかなり幅があるのでですが、俺個人の好みとしてはWomanやStarting Overなんかの雰囲気が一番好きなので、それを期待して聴いたためにちょっと違うかなあって思ってしまったんですね。でもそういう先入観が無くなればかなりすばらしい作品といえるでしょう。


ジョンの少し屈折したポップセンスが生理的に受け付けないという人もいるでしょうが、俺はそんな彼の屈折具合が大好きなのです。このアルバムは非常にポップなんですがやっぱり彼特有の屈折ポップになってます。ポールのポップセンスとはまた違うクセがあるんですよね。


ビートルズではない『ジョンレノン』をじっくり味わうには最適な一枚です。


★2001/11/13 (Tue)
jake
Weezer (Green Album) / Weezer


ショボイ。しかし愛すべきショボさ・・・・とでもいうんでしょうか。約5年の歳月を経て復活したWeezerの今年5月にリリースされたサードアルバムです。


俺はこのアルバムが出た直後に何故かセカンドを買いました。廉価版が出てたもんで安さにつられてニューアルバムじゃない方を買ってしまったってだけなんですけどね。彼らの音はそれまで聴いたことが無かったのでセカンドが彼らとの出会いになるわけですが第一印象は非常に悪かったです。


すんげえ下手! なにこれ! こんなのが売れたの!?


というのが正直な感想でした。それですっかりイヤになった俺はサードを買う気にもなれず、彼らの事はずっと記憶の彼方に忘れていました。しかしある日、ネットでこのアルバムの曲全部をMP3で入手。音がセカンドよりずっとしっかりしていて、歌もずっとまともに歌っている感じがしたのでセカンドよりはずっと良い印象を持ちました。しかしやっぱり『特徴が無くて何が良いのか良く分からない』という印象を拭い去るには至りませんでした。


俺はその頃PCに入っている200曲程をすべてランダムでかけっぱなしにするということをよくやっていました。彼らのこのサードもそのリストに入れてなんとなしに耳にしている日々が続いたんです。そしたらだんだんと彼らの曲が流れるのが楽しみになっている自分に気が付きました。


こんなにショボイのに! こんなにイジイジしてるのに! アレンジもただギターをかき鳴らしているだけで大した特徴もないのに! 全然上手くないのに!


彼らの曲は何故か耳に焼きついてまた聴きたくなるんです。


俺は元々ビートルズ的なメロが大好きです。彼らもビートルズの遺伝子を受け継いだバンドだと思います。決してメロの系統は遠くないです。でも、俺が好きなビートルズの遺伝子を受け継いだ他のアーティスト、たとえばSQUEEZE、OWSLEY、ENUFF’ZNUFF、などと比べるとあまりにも大雑把なギターかき鳴らし系のアレンジやショボイ演奏や歌が耳になじみませんでした。


しかし。


何度も聴く内にそのショボさが愛すべきショボさに変わっていきました。


ここには高いテクニックはありません。


ここには高い歌唱力はありません。


ここには高い演奏力はありません。


ここにはハデなルックスすらもありません。


ただあるのはショボイ音とショボイ冴えない4人の男。


しかしそのショボイ音には『俺たちはこれしか出来ない!』という熱い気持ちがこめられています。一生懸命さが詰まっています。それらが愛すべきショボさを生み出し、愛すべきメロディーを生み出したのだと思います。


工夫の無いアレンジも何度も聴くとそこには彼ら特有のノリ切れない妙なノリがある事に気づくんです。イジけたような通らない声によって気づきにくいメロも実はとてもすばらしいんです。そのイジけたような声すらも何度も聴くと愛すべき声になるんです。


音楽は理屈じゃない!


なんて言葉は彼らのような連中のためにあるんじゃないでしょうか?


そんな彼らを俺は愛してやみません。


★2001/11/14 (Wed)
jake
My Aim Is True / Elvis Costello


エルビス・コステロのデビューアルバムです。1977年の作品。


昨日のウィーザーと一緒に買ってここ数日ウィーザーばっかり聴いてたんだけど今日はこっちを聴いてました。


以前ここで一度この人のベストを取り上げましたが、ハッキリ言ってベストなんか買うよりこっちを買うべき。これの方がずっと良い。で、俺が買ったのは最近出しなおされたモノでリマスターがされててさらにボーナスCDがついてて2枚組です。だからちょっと値段は高め。


ボーナスCDはまだ殆ど聴いてないので本編の方のコメントしかできないんだけども、このアルバムはとても力強くて若々しくてポップなロックに仕上がっています。小難しいことは何も無い、とても分かりやすい世界。


この人の作風にはかなり日本人受けする要素がたくさんあると思います。イントロだけ聴くとJ-POPかと思うようなポップさの曲があったりするんですよ。イントロだけ聴くとミスチルかと思う曲も多数(パクリっつう意味じゃないよ。まあミスチルがこの人に大きな影響を受けてるのは間違いないけどね)。変にくどくないサラっとしたポップ感と軽快なノリが心地良いです。


でも彼の作る曲にはかなり特徴があると思います。良くも悪くも。


まずは歌い方。語尾を『ウェ』ってやるような独特の歌いまわし(わからんよなこれじゃ)に好き嫌いが分かれるかもね。でもミスチルの桜井さんの声ににてる瞬間もかなりあって(桜井さんの方が意識してるのは明白だけど)意外と耳になじむ人もいるのかな。


で、俺が大好きなイナフズナフのドニーと歌い方がすげえ似てる時があるんです。全部じゃないんだけど曲によってかなり近かったりする。歌い方っつうか声自体が似てる時があるんだよね。もともとこの人って結構色々な声の出し方をするようで、色んな人に似てる瞬間があります。ドニーに似てるって事はジョンレノンっぽい時も当然あるのよね。


あと音的にはドラムが結構バタバタバシャバシャしてる感じで音に隙間はたくさんあるのにやたら騒がしい印象を受けます。ベースとドラムの録音レベルがでかい。なんとなく落ち着きが無い印象です。


あとこの人の楽曲の大きな特徴として一番印象に残ったのは『テンションは低くないんだけど盛り上がり切らないメロ』ってのがあると思います。ポップで元気なのにつき抜けて歌い上げるような場面が少なくて、しかも間奏なんかが短めで歌が畳み掛けてくる感じの曲が多いんです。聴いていて『間奏かな・・・』と思うといきなり歌がかぶさってきてツンのめるような。


以上にあげたような特徴があるんで、その辺が気になる人はこんなにポップで親しみやすい音にも関わらず拒絶反応を起こす可能性も無きにしも非ずって思いました。


俺は大丈夫でした。だから取り上げてるんだけどさ。非常に好きです。歌い方にしても曲の雰囲気もかなり個性があってすばらしいアーティストだと思います。この人に興味を持ったらベストなんか買わないでこのアルバムを是非!


しかしこの人、すげー手広く仕事してるからアルバムとか関連作品とか集めるの大変そう・・・。というか、どんな作品があるのかを調べること自体が大変そうです。色々な人とコンビ組んでアルバムだしたりもしてるからなあ。


★2001/11/17 (Sat)
jake
My Aim Is True / Elvis Costello 【14日分の続き】


うーん。14日に紹介したこのアルバムですけど、あとで読み直したらどうも上手くかけてないのが気になってしつこくもう一回取り上げます。14日分はそのまんま残しつつ。つーか、今回も上手くかけてないです。ええ。


で、今日も聴いてたんですがやはり最高。来月給料もらったらたぶん俺の中でコステロフェスティバルが開催されます。1週間でコステロ関連アルバムばかり10枚以上購入とかそーいうの。そのぐらい今俺の中で盛り上がってます。うへー。


前回書いたもので上手く言えてない部分をまず言い変えてみます。彼の楽曲の特徴として『間奏が短めで云々〜』つう記述をしたけど、もっと上手く言うと『曲が始まると歌いっぱなし』な印象の曲が多いって事なんです。サビへ至る展開でもタメるような部分が最小限になってるっつうかなんつうか。


『テンションは低くないんだけど盛り上がり切らないメロ』つうのも実際盛り上がらないわけじゃなく、前述したようにサビの手前でも歌をタメる部分があんまりないからそのまま同じ流れでサビに入っちゃう印象が強くて『盛り上がり切れてない』ように感じたのかも。悪い意味じゃなくて。単純に特徴としてね。


他のこういう雰囲気の音を出すアーティストと比べて曲展開の部分においてかなり『個性的』に思えるんだけど上手く言えないんだよなー。この人特有の『何か』があるんだけどなあ。でも突拍子も無い部分は皆無なのよ。でも聴いた印象がなんか独特なのよ。あー。上手く説明できん! だから実際に聴いてみてくれという投げやりな感じでどうでしょ。コノヤロー。


曲は初期のビートルズ程短いわけじゃないんだけど歌の割合がすげー高くて『歌いっぱなし』の印象が強いのよ。『ドラムがバタバタしてて騒がしい云々』と書いたけどそれだけじゃなく、この人の歌自体も落ち着きが無い感じがあってそれでよりいっそう『騒がしい』感じがするっていうのかな。


で、何度も聴いて改めて思ったのはこの人のこの頃の曲ってのはJPOPに相当近いものがありますね、やっぱり。ミスチルが筆頭だけど、それだけじゃなく全体的にJPOPにありそうな曲が満載なんだよね。もしかしたら直接的にせよ、間接的にせよ、日本の音楽に多きな影響を与えているアーティストの一人かもしれませんね。だから、普段邦楽しか聴かない人の方がむしろこのアルバムにはなじみやすいかもよ。


と、いうかUKの70年代前後のアーティストは全般的にJPOPに大きな影響を与えてるんだろーな。ボウイとかも明らかにイギリス方面の音が反映されて、そこに日本テイストが加わって完成されたモノだしね。


このアルバムを聴くとそんな風に思うんだけど、実際このアルバムの写真はいかにも『50年代ロケンロー』な写真でしょ。だから誤解してる人もいそう。この人の曲はそっちよりもずっと現代の音楽に近いポップロックなんですよ。


ロケンローな味付けの曲もあるけど、それは今のJPOPには様々な味付けのモノが存在し『R&B風』、『ハードロック風』などのアレンジで作りながらも、それそのものにはならないで結局は『JPOP』であるのと同様に、ロケンローな味付けがあってもそれはあくまで『味付け』であって『コステロ』のポップロックの範疇に収まってるんですね。


だから古臭さとか渋い印象あまり受けないです。普段邦楽を聴いている人にオススメして感想を聞かせてもらいたいアルバムなのです。でも、やっぱ古臭いのかなあ、70年代の音楽自体聴かない人にとっちゃ。うーん。俺は古いのいっぱい聴いてきたから新しい音楽しか聴かない人には俺の感覚は当てにならないかも。かも。




これよりずっと新しいアルバム(89年)で『SPIKE』ってのがあるんだけど、そっちはますますズナフのドニーに声が似てるんだぞ。ドニーヴィー、ジョンレノン、エルビスコステロ、マークボラン、グラム期のデビッドボウイ、これらの人たちってみーんな同じ系統だよなあ。俺が一番好きなタイプのヴォーカリストって間違いなくこのあたりです。ええ。



カン高い声よりも低めでノドを絞ったような・・・・『志村ケンのナンダバカヤロー』の時の声を出すときの声の出し方に似てる感じの声の出し方の声が好き。なんのこっちゃ。


前回以上に伝えたい事が上手く言えてないので今回はもうやめやめ。音楽の音から自分が持った独自の感覚を文章で人に伝えるのって難しいです。


つうか無理です。ええ。(さじ投げ)


★2001/11/22 (Thu)
jake
White Pony / Deftones


今日は色々なのを聴いてたんだけど、移動中に聴いてたこれを紹介。結構久しぶりに手にとったんだけどやはりこれは良いアルバムだね。


彼らの音は聴き手をかなり選ぶであろう相当癖の強い音。


俺も最初は本当にダメだった。


彼らの音とは今回紹介するサードアルバムではなくセカンドが出会い。KORNの昔からの友人であるという事実とヘヴィー・ラウド系として語られていたという事実からそういう音を期待して聴いたんだけど全然期待と違ってガッカリ。それですぐ売っちゃった。


でも、再び気になってそのセカンドを新たに買ってきて聴きこんだら見事にはまったんだよね。かなり作りこまれた音が彼らの特徴で生っぽさというのはハッキリ言って微塵も無い。そこが好みの分かれるところ。歌にもとても癖があって中途半端な妙な歌メロがダメな人も多いと思う。


で、このサード。


相変わらずクセは強いし、セカンドがダメだった人は当然ダメだと思う。けど、セカンドを聴きこむ事で彼らの音を受け入れられるようになった俺には非常に魅力のある音となりました。


デビューの時から基本的に重たいリフを刻むようなタイプのバンドではなく、もっとギターをかき鳴らすような印象が強く、音の洪水に飲み込まれて行くような感覚。だから彼らをヘヴィー・ラウド系というのはどうなんだろ?と思うよ。


特にこのサードではますますヘヴィー・ラウド系の枠ではくくりきれないサウンドになっています。暗いというより美しさすら感じる部分も結構あって、それを破壊的な展開が引き立てているというのかな。『Digital Bath』なんかレディオヘッドを彷彿させるような部分のある曲に思えるのは俺だけ?


このアルバムで彼らは完全に自分たちのスタイルを確立したと思います。


セカンドよりもずっと深みのある美しさと破壊的なパワーが混在した名盤。


個人的に『Digital bath』がオススメ。


★2001/11/28 (1) (Wed)
jake
The Beginning Of All Things To End / MuDvAyNe


このアルバムはMuDVayNeのメジャーデビュー前の97年にリリースされた『Kill, I Oughtta』というアルバムにメジャーデビュー作『L.D.50』に入っている曲、『Dig』のリミックスバージョン2種類と『L.D.50』って曲(この曲はデビューアルバムと同じタイトルだけどアルバムには未収録)の計3曲を加えて再リリースされたもの。


彼らは何かとSlipknotと比較され二番煎じ的な存在として語られがちだけど、俺はどちらかというと彼らの方が好きだったりする。イヤ、二番煎じだなんて言葉で片付けのは勿体無いよ。そういう人たちってちゃんと彼らのメジャーデビュー作、L.D.50を聴いたのかな。


ルックス的に覆面のSlipknotに対して奇抜なメイクのMuDvAyNeっていう類似点があるのは確か。音的にも同じ系統なのも確か。だけど、音的に双方が『同じだ』と一言で片付けられるんだったら、コア寄りのメタルなんか全部同じってことじゃんか。この系統なんかそんなもんでしょ。コア寄りのメタルを色々聴く人がSlipknotとMuDvAyNeに限ってそんな事を言い出すって事はやっぱりルックス的に似た要素があるからアルバムをろくに聴かずに二番煎じって言ってるだけなんじゃないかなって思うよ。


L.D.50は本当に良いアルバムなんだけどなあ。もしSlipknotは好きだけど、MuDvAyNeの事はルックスを見て毛嫌いをして聴かず終い・・・・って人がいるなら騙されたと思って聴いてみてよ。Slipknotとはまた違う魅力もたくさんあるからさ。


で、その魅力ってのはなんといっても複雑な曲展開。そしてSlipknotよりも遥かにメタルな音。変拍子や突然予想もしない展開が彼らの曲の大きな特徴でプログレ的な急激な展開が非常に良い感じで気持ち悪い。それが魅力。ボーカルはまあSlipknotが好きなら問題ないタイプだけど、結構PANTERAのフィルっぽい時とかがある。まあ基本はKORNやらその辺のヒキツケ系ボーカルと絶叫系ボーカルを混ぜたタイプだね。


前置きがすげえ長くなったけど、やっとこの作品の話。


この手のバンドのメジャーの前に出したアルバムって音がしょぼくて個性も固まって無くてイマイチの事が多いからあんまり期待しないで買ったんだけど、これは充分楽しめますね。というかL.D.50が気に入った人ならこれは買うべき。


このアルバムの時点でバッチリ出来上がってる。


なんかショボイなあなんていう感覚は全然持たなかったよ。かなり迷ってから買ったんだけど、買って正解だった。オマケの3曲は、まあこんなもんって感じかな。L.D.50って曲はなんかヘンなテクノみたいな曲であんまり意味ナシって感じだけどDigのリミックスはなかなかカッコイイ。


L.D.50しか持ってない人はすぐに買うべし。


★2001/11/28 (2) (Wed)
jake
A Whole Lot Of Nothing / Clawfinger


うわ。新作が出てるよ!


と、店頭で見つけてビックリした彼らの4th。このバンドはスウェーデンのバンドなのであまり情報が入ってこないから今回の新作も発売してた事を全然知らなかったよ。一応ファーストから順に買ってて、今回もなんとなくその流れで買ってきただだったりするんだけどもね。


知らない人の為にちょっとどんな音のバンドか説明すると、ラップメタルとかインダストリアルとかそいうのを混ぜた感じで隙間が全然無い平べったい音像が特徴。STATIC Xとかも近い音と言えば近い音。ヴォーカルは低いダミ声ラップでそのスタイルはデビュー当時からあまり変化は無いかな。でも今までの彼らの作品の中では打ち込みをかなり大胆に使ってる方だと思います。


けど彼らももう4作目なんだからもうちょっと工夫が欲しい気がするなあ。


ファーストやセカンドと比べればアルバム全体のまとまりはずっと良いし、音の迫力も増してるけど前作ではもっと楽曲自体に工夫が感じられたような気がするんだよな。リフももう聴き飽きたっていうようなリフばかりだし、歌の乗せ方もかなりワンパターン。たまにメロディーを歌ったりするけどそれも前作までで披露してきたモノと大差ないのでそこに新鮮味を見出すのは難しいです。


とはいうもののストレートでノリが良くてカッコイイと言えばカッコイイのでまるっきりの駄作というわけじゃないです。打ち込みの使い方も前作までと比べて遥かに進化してて上手にカッコよさに繋がってると思うよ。でもやっぱり何かもう一工夫欲しいんだよなあ・・・・・。


で、何より今回気になったのはジミヘンやらレッド・ツェッペリンやらのカヴァーが入ってることです。これってシャレなのかマジなのかわかんないけど、ボーナストラックではなく正規な曲としてジミヘンの曲が入ってるところをみるとやっぱりマジなのか?


イヤ、相当カッコ悪いもんで。


思いっきりアレンジしちゃうとかしてればまだ良かったんだけど、中途半端に原型をとどめてるからふざけてやってるようにしか聴こえないんだよ。元曲を何度となく聴いている俺にはツライ。


ただ2曲目の『Out To Get Me』は、一瞬『アイアンメイデン!?』って思うようなメロディアスなギターのイントロがインパクト大で良い感じ。


まあ、悪くないけど、凄くもないといった感じでしょうか。


★2001/11/28 (3) (Wed)
jake
A Wizard, A True Star / Todd Rundgren


トッド・ラングレンは実態のつかめない変態アーティスト、というイメージが一般的には強いみたいですね。確かに、自由奔放に音楽活動をし続けてきた人なので俺もまだ全然全貌が掴めていないです。プロデューサーとしての方が有名なのかな。


とてもポップでキレイな曲を中心にしたアルバムを出したかと思うといきなり実験的要素の強い不思議な作品を出したり、近年ではアルバムはもう出さないでインターネットで自分の曲を配信するとか言い出したり。


んで、俺はこの人のアルバムを買うときに『ポップで普通なトッド』を集めたアルバムをまず優先して買い集めました。それらのアルバムは本当に普通なんだよね。イヤ、微妙に変態具合がかいまみえる瞬間もあったりするんだけど、基本はキレイなポップソング集。ピアノが素敵だったりするんだよ。


声はかなり中性的で、一瞬女性かと思うような声をしてます。その声がとても好き。彼のポップな部分はキャロル・キングなんかにかなり近い。性別が違うのに声質自体も似てたりするからまたビックリ。


とても優れたポップセンスを持ちながら、変態ゆえに出してしまったのが今回紹介するこのアルバム。73年の作品。それまでの普通にポップなヒットソングなんてモノには興味が無いと言わんばかりにアルバム全体が実験的要素の塊と言えるアルバムとなってます。


最初の12曲が組曲になっていてそれぞれの曲は1分〜2分と短い小曲。それぞれは完全に繋がってます。その部分をさして『トッドのプログレアルバム』なんて言われた方をする事が多いんだけど、まあ気持ちは分かる。


けど、ただひたすらわけがわからないわけじゃなく、実は彼のポップセンスはそのまんま残ってる。それがミソ。確かにかなり凄いアレンジだし、イカレタ世界ではあるんだけどメロディー自体はそれまでのトッドのポップセンスだからこんなにヘンテコなのに何故か結構聴きやすいという印象を持ちました。彼の声が好きな俺には充分に楽しめる作品に仕上がってる。


で、アルバムの後半には何故かR&Bのカヴァーのメドレーが入ってて、その後には独立した割と普通な楽曲が数曲入ってます。そのアルバム構成のわけのわからなさもこの人の変態具合を象徴してるのかもね。でもその最後に入ってる数曲がまた良い曲なんだよ。


そんな風に最初から最後までトッドの自由奔放な音世界に翻弄されながらいつのまにか全部聴き終わっちゃってるのよね。途中で止める・・・・というタイミングがつかめない感じのとにかく不思議な魅力のある作品。



や、やっぱこの人すげえのかも・・・・・。
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