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音楽日記 2002/08


★2002/08/02 (Fri)
Destination Anywhere / Jon Bon Jovi


ジョンのソロ二作目。


一作目は映画『ヤングガンII』のサントラだったので実質はこの作品が彼のソロ第一弾と言ってもいいかもしれませんね。作品は完成度が素晴らしく高い。楽曲の素晴らしさは全く文句なしです。Bon Jovi本体の楽曲ってのはある程度ムラがあるイメージがあるんだけどこの作品は全曲素晴らしいのです。


バンド名義での作品とこの作品を同列に並べた上で『一番すきなアルバムはどれ?』と問われたらバンド名義の作品をさしおいてこれを選びます。それほど好きなのよね。ドコをどう聴いてもジョンの曲であるのだけど、アレンジがバンド名義の作品とは結構違う印象。非常にスマートにスッキリとアレンジされてるのが良いのよ。もちろんバンド名義でのアレンジが嫌いなわけじゃないけどね。


これは買って以来ずっとコンスタントに聴き続けてる作品なのよ。ホント常に聴いてる。そして何時聴いても良いの。その時の気分に左右されないの。不変の良さ。どんな気分にも対応できる作品。『Bon Joviは有名だし当然知ってるけどちゃんと腰をすえて聴いたことは無いなあ』って人はこの作品から聴いてみるのもいいかもね。それほどこの作品には安定した名曲が多いのです。


01『Queen Of New Oriens』はそれまでには無かったようなひく〜い声で最後まで歌い続ける曲なんだけどもやっぱりジョンなのよね。で、この曲はB!誌のレビューで『1曲目で一瞬オルタナに毒されたのかと不安になった』とか言ってた人がいたんだけどマジで『(゜Д゜)ハア!?』って感じ。ただ低い声で歌ってるだけじゃん。曲自体はジョンそのものじゃん。ちょっと歌の印象が違うだけでそういうこと言うからメタルファンは頭が固くてバカだっていうイメージがついちゃんだよ、バーカ。


とにかくですね。ジョンのヴォーカリストとしての魅力、そしてソングライターとしての魅力を封じ込めた名盤っすよこれは。俺は今後もずっとこれは定番として聴き続けます。


★2002/08/07 (Wed)
BOOWY / BOOWY


BOOWYサードアルバムです。1985年リリース。


やー。今ごろBOOWYに夢中です俺。今日はBOOWYのアルバムを取り上げたくて書き始めたわけじゃなくBOOWYというバンドそのもののコトを書きたかったので、取り上げるのはどのアルバムでもよかったんですよね。それでなんとなく選んだのがこのサードってだけの話です。んで話がすげえ反れる予定なのでやたら長文です今日は。最終的にはBOOWYの話に戻るけどね。


ということでよろしく。


俺が音楽を聴き始めたのは80年代の後半です。中学2年生の頃。最初に音楽に興味を持った時には、好きなアーティストが具体的にいたわけじゃないんですよね。中学生になると音楽を聴いてる友達ってのが周囲に結構いるわけですよ。音楽を聴いているヤツが小学生の頃とは比べ物にならないほど多くなる時期です。


そんな中で俺も周囲の真似をして音楽ってヤツを聴きたいぜって思ったのが音楽への興味のはじまりです。すごく漠然としたものでしたね。具体的に心を動かされた曲があったから音楽に興味を持ったわけじゃなく、音楽を聴きたいという漠然とした気持ちを先に持って、そのあとに『どんなのを聴こう』って考えたという。今考えるとものスゲエ変だよな。


その頃に丁度BOOWYが解散したんですよね。漠然と音楽を聴きたいって思ってた時に、新聞に大きく『BOOWY解散!!』っていう広告が載ってたの。その時はBOOWYって名前だけなんとなーく知ってた程度でしたね。その後にBOOWYのCDを持ってるやつから少しだけ聴かせてもらったりしたけどその時の印象は全然覚えてないな。


俺がまだ何を聴けば良いのかわからなかったその頃ね。ハードロックが好きなヤツが身近にいてね。そいつからDOKKENを聴かせてもらったの。その時は全然理解できなかった。とにかく全部同じ曲に聴こえたの。そいつは主にレンタル屋で借りてきて音楽を聴いていた様で貸してもらったのもCDじゃなくてカセットテープでした。


まだ中学生でお金も無いしあの頃は音楽のフォーマットがレコードからCDに変わった直後くらいだったから洋楽のCDも今より高かったのでテープの利用率はスゴイ高かったよ。レンタルCDも今でこそ洋楽のCDは発売2年(だっけ?)経たないとレンタルできない決まりになっちゃったけど、あの当時はまだ洋楽の新譜も貸し出しオッケーだったから借りてきたものをカセットテープにダビングして音楽を聴いてたね。今はダビングするにしてもMDだろうけど。


結局DOKKENが理解できなかった俺は、次に他のヤツからシンディーローパーを聴かせてもらいました。その時の俺の言葉は今でも覚えてるな。『これは全部同じ曲に聴こえないね!ちゃんと全部違う曲だ!』って言ったのよ俺。そんな風なことをしているうちに親に自分のコンポを買ってもらえることになったのね。コンポを買うならCDも欲しいぞってコトになってコンポを買ったその日に池袋のWAVEに寄ってCDを物色しました。


けど何を買えばいいか全然わかんないのね。そこで色々自分が知ってるバンドとかアーティストを思い出してみて、最初に頭に浮かんだのが何故か聖飢魔IIでした。聖飢魔IIってあおの当時は小中学生にすげえ人気があってさ。小学校の卒業文集に聖飢魔IIのイラストを書いてるヤツがやたらいっぱいいたの。それが印象に残ってたんだろうね。


それで買ったのが彼らのファーストでした。それが変なセリフとかが入ってるふざけたCDでね。B!誌で伝説の0点を取ったことで有名なアルバムですよ。だけどはじめて買ったCDだったんで比較するものが他に無かった俺は普通に『良いじゃん!』って結構聴いてた。


で、それからしばらくして以前友達に聴かせてもらったシンディーローパーのことを思い出して、彼女のファーストを買いました。それはそこそこ聴いたかな。その後はね。久保田利伸をテレビで見て買ってみたり、今ではすっかり熟女になったカイリー・ミノーグのデビュー盤を買ったりしてハッキリ好きと言えるものが無い状態が続いていました。その頃にBON JOVIなんかも聴いたりしたけど当時はあんまりピンと来なかったね。


そして再びハードロック好きの友達にドイツのメタルバンドのハロウィンを聴かせてもらいました。それが俺の中でヒットしたんです。『こ、これは!!!』って。ハロウィンってアニメソングみたいなわかり易くて大げさな曲が多いので中学生の俺にもすんなり魅力が理解できたんですよね。それでハロウィンCDを買ってハロウィンにすごい夢中になってね。それから他のハードロック・ヘヴィーメタルバンドも聴くようになったと。最初は全部同じ曲に聴こえたDOKKENなんかも聴けるようになった。


中学3年になってクラス替えがあったのですよ。そこで今度は邦楽をメインに聴くヤツに出会ったのです。確かソイツはニューロティカってバンドが好きでしたね。ピエロの格好した人がいるバンドなんだけど知ってる人いるかな。ニューロティカは当時まだインディーズだったね。そのあとメジャーになったけど(因みにニューロティカってまだやってんだよね。ネットで調べて驚いちゃったよ)。


それでソイツにモロ影響されてさ。『やっぱ歌詞は日本語の方が良いぜ!』って思って邦楽しか聴かなくなったの。ガキの頃って物事をひとつの角度からしか見れなかったから、『歌詞が日本語ってのは魅力だ』って思うと一方では『歌詞が英語なのはダメ』って単純に思っちゃうトコあったのね。ひとつ肯定するともう片方は否定しちゃうみたいなさ。


で、ソイツが好きだったニューロティカは俺はあんまり好きじゃなかったんだけど、ソイツが教えてくれたKATZEとかD'ERLANGERなんかが俺の中でヒットして、その辺のバンドに夢中になりました。その時期にJUSTY-NASTYのライブを初体験してますます夢中になった。その辺のバンドについては先月書いているので興味があれば読んでみてよ。


そういうバンドを聴くとなると当然その元祖にあたるBOOWYやバクチクなんかも耳にするわけです。その2バンドはすごい有名なバンドでしょ。BOOWYは解散した後だったけどまだ人気があったです。バクチクはラジカセのCMで大きく売り出された頃で、あのツンツンの頭が話題になってました。


俺はそういう有名なバンドよりもちょっとマイナーな感じのバンドを聴いている方がカッコイイっぽいぜ!とか思ってしまう天邪鬼な中学生だったので(というか人が知らないのを聴いてるんだぜっていう見栄を張りたいっていう感じだよね)、BOOWYやバクチクは耳には入ってくるけど意識的に避けてちゃんと聴こうとしなかったのよ。


ここまで書いてやっと何を書こうとしてるかわかったでしょ?(前振りが長過ぎ)


その後は洋楽も邦楽も随分と趣味を広げて色々聴くようになりました。中学生の時のように何かひとつを盲目的に支持するって感じじゃなく、何でも聴いてみるっていうそれなりに広い視野を持てるようになりました。それでもBOOWYに関してはずっとちゃんと聴いてみたいなあと気になってはいた反面、中学生の時に一度聴く機会を自分で放棄してしまったから『今更なあ』って思っちゃっう部分もずっと残っててなんとなく聴き損ねてきてたのよ。わかるかなあこの感覚。


それで今まで聴き損ねてきたBOOWYを今になってやっとしっかり聴いたわけです。もちろんシングルの曲なんかは聴いたことがあったし、アルバムも随分前に10枚組のコンプリートボックスを友達に借りてザッとだけど聴いてどんな感じのバンドかは知ってたけど、しっかり繰り返して聴いたのは今回がはじめてですね。それでようやくその素晴らしさに気づいたっつう。


やー、BOOWY最高。


実は一昨日、『ネットでファイル交換が出来る便利なアイツ』で俺が持ってるエロ動画とBOOWYの10枚組コンプリート・ボックスのmp3を取りかえっコしてくれた人がいてさ。一気にアルバム全部が揃ったの。それですげえ聴いてるんだけどもね。


スゴイ気に入ったのでそのうちCDで買うつもりだけど今はお金ないのでmp3で聴いてます。いやあ、エロ動画をいっぱい持ってて良かったよ! BOOWYファンにもエロゾンビがいてよかったよ! 俺にコンプリート・ボックスをくれたアナタはエロゾンビだけどきっと良い人だ! ありがとうエロゾンビ!


んで。


全体を聴いて思ったけどやっぱスゴイねこのバンド。何がすごいかって作品を追うゴトに完成度が増していくこと。初期はスゴイ素人クサいけど、アルバムを重ねるごとにどんどんプロフェッショナルになっていくのね。個人的には初期は初期で大好きなんだけど。日本のアーティストってのは作品を出すスパンがやたら短いからどんどん作品のクオリティーが下がっていくってことも少なくないと思うの。


最近だとね。aikoなんかモロそのタイプですよ。売れたのをキッカケに畳み掛けるように曲を出したでしょ。で、やってることは変わらないのにドンドン楽曲のクオリティーが下がってるの。最初はさ。曲を出す度につまらなくなってる気がするのは俺が個人的に飽きただけなのかなって思ってたんだけど多分そうじゃないです、aikoの場合は。ファースト・セカンドの頃の曲とそれ以降の曲と聴き比べると明らかにメロディーの魅力が下がってるのよ。


けど、BOOWYはそういう次元で音楽をやってた人たちじゃないんだなって痛烈に思いました。中期からは彼らもかなりのビッグバンドになったからもっとプレッシャーに押されて粗末な作品を出していてもおかしくなさそうなんだけど、クオリティーは下がるどころかどんどん上がってる。人気バンドなのに自分たちの納得のいくようなレベルの作品を創った上でリリースしてる感じがするんだよね。aikoなんかのように急がされてる感が無いというか。しっかり地に足が付いてる作風なの。


さらに、日本のアーティストってのは、日本のシングル先行型の売り出し方の影響でアルバムの曲が等閑にされる傾向があるじゃない。シングルだけやたら聴きやすくて綺麗にまとまってるのに他の曲は捨て曲みたいな。特に人気アーティストの場合はそういう傾向が強い。でもBOOWYにはそういうのが全く無いのも驚きましたね。アルバム全部がひとつの作品として成り立ってるの。シングルか否かってのをまったく感じさせないの。どの曲も素晴らしい完成度なの。


布袋さんのギターも良いよね。難しいことなんかやってないのに素晴らしく印象に残るフレーズの数々。ものすごく短いフレーズなのにとても印象的なソロに仕上げてる。リフなんかも地味過ぎず、でしゃばり過ぎないようなバランスを保って曲を引き立てるようなモノに仕上げてる。氷室さんの歌も文句無く巧いしさ。こんなにコンパクトでシンプルでキャッチーに仕上げてるのに何度も聴きたくなる懐の深さを持ってるのもスゴイよ。


もっと言うとさ。後発のフォロワーなバンドたちと比べて遥かに肩の力が抜けてる印象を受けました。気張ってないのよ。どんな曲でも自然な力の抜け具合で出来上がってて、聴いていてそれが妙に気持ち良いの。楽曲全体に妙な余裕が感じられるんだよね。最近のバンドだったらGLAYとかさ。アノ辺ってなんか気張ってる感じがすんだよ。俺はGLAYなんかも決してキライじゃないけど、いまいちハマり込めない理由はそんなトコにあるんだろーなって思った。


俺がBOOWYにハマれたのは彼らの創る曲の『自然さ』に惚れたからかもしれないです。変に気張ること無く、彼らが自然に創った曲を自然に演奏してる感じがするのが気持ち良いのね。BOOWYの楽曲の最大の魅力は、大物の余裕を感じさせるリラックス感が常にあるって部分だと思ってます、俺は。


っていうか今回は色々なことを一度に書こうとし過ぎて何を言ってんだか自分でもわからんようになってしまったぜベイベー。


★2002/08/29 (Thu)
Animals / Pink Floyd


Pink Floyd〜!


彼らはプログレバンドとしてはセールス的に最も成功したであろうバンドですが、その中においてわりと中途半端な評価が多いこの『Animals』。俺は超大好き。非常にわかりやすいのが良い! この作品を『代表作とは言えないけど自分は大好きです』なんて言ってる人も結構いるみたいだけど俺もそのうちのひとりなわけ。


以前彼らの名盤『狂気』をここで取り上げたときに同じようなことを書いたかもしれないけども、とにかくPink Floydってのは俺にとって馴染むまでに時間のかかったバンドなんです。


楽曲単位で聴くとブルーズを根底に置いたかなり普通っぽいロックソングが多いんだけど、アルバム単位で聴くとものすげえ陰鬱な雰囲気があってむしろクリムゾンなんかよりもずっととっつき難かったんですよね。あと逆に、楽曲単位では普通っぽい為に『これもプログレなのかあ・・・』と戸惑ったというのもあってね。


俺の中で『プログレ=変拍子+複雑な曲構成』だったもんで、このPink Floydのように普通っぽい楽曲をSEなんかで繋いでそこに尋常じゃない陰鬱なエキスを注入した、みたいな音がむしろ難解に思えたっつうかね。そんな作品群の中でこのアルバムはかなりすんなり入れたものなんですよ。一回聴いてすぐ良いと思えたの。


俺は彼らの作品をまだ6枚しか持ってないんでエラそうなことは言えないんだけど、少なくとも俺が持っているアルバムの中ではもっともわかりやすく聴きやすいアルバムだと思いましたね。独特で陰鬱な雰囲気はしっかり感じさせつつも、それがひたすら陰鬱なのではなく何処と無く温かさがあるのね。だけど、聴いていると孤独な感じがしてくるの。温かいのに何処か孤独感を感じるという不思議な感覚に身をゆだねるのが快感なの。


各楽曲はアコースティックギターがかなり前面にフューチャーされています。それに加えてアルバム全体としてSEなどで加工されている割合が非常に低い為にかなり生っぽい演奏が楽しめるのが良いのです。その楽曲の輪郭も非常にハッキリしているので初めて耳にしても戸惑いも少ない。曲は長いけど複雑ではないしSEが延々続くような場面も最小限に抑えられてるし。


アルバムコンセプトも『狂気』なんかに比べれば非常に明快というか、わかりやすいと思うよ。狂気のコンセプトは解説を読んでもピンと来ないような非常に複雑で混沌としたモノだったけど、ここでは人間を動物に喩えてメッセージ性をわかりやすく表現しています。それとまあ純粋にメロディーが好きってのもあるね。みんな良い曲なのよ。


孤独感、温かさ、切なさ、カッコよさ・・・色々な感覚が入り混じって独特の世界観を表現するのに成功した名盤だと俺は思っています。超良いよこれ。


因みにコンパクトな楽曲が大半を占める一般に名盤だとされる『The Wall』は俺の耳には全然わかりやすくないし、良い曲だと思える曲もないし、何回聴いてもつまんないです。あのアルバムはマジ超つまんない。この『Animals』の方がずっとずっとわかりやすくて聴きやすくていい曲が多いと思うんだけど、なんでアレが名盤扱いされてるんだろうと、俺の中でかなり大きな謎です。


絶対この『Animals』の方が良いって。


★2002/08/31 (Sat)
Albert Hall Experience / Jimi Hendrix


今日は作品の感想みたいなコトはあんまり触れないです。ジミさんのライブ音源に関する話をザザっとしてみる感じ。


ここで取り上げてるのは2001年はリリースされたジミさんのライブ盤です。ここに収録されているのはもう過去にも何度となく作品化されてきた69年2月24日のロイヤル・アルバート・ホールでのパフォーマンスです。ここでの売りってのが実際のライブと同じ曲順で、さらに今までは後半の7曲だけだったのが前半5曲を加えてほぼ完全版(Lover Manだけ未収録)となった・・・ということなんだけどもさー。


全然違うのね、実際は。ウソばっかり。今回追加収録されたモノというのは実は別のライブからのモノなんですよね。しかも全部既出のモノです。っていうか実際別にそれでも良いんだけど、国内盤についている解説を読んでもそんなコト一言も書いてないんだよね。なんでそういうことすんのかなー。


ジミさんのライブ音源は節操なくリリースされまくった結果ずっとワケがわからない状況になってて(初心者泣かせだよホント)、ジミさんの家族の元に音源の所有権が戻ってやっと厳選されたモノだけがプレスされるようになってちょっとは整理されたと思ったのにまたこういうのを、『アルバート・ホールの完全版ですよ!』って顔してリリースするってどうなんだろうなあ。だってウソじゃん。


こういうのはジミさんの家族が関わってるExperience Hendrixというレーベルではないトコから出てるんですよね。家族の元に所有権が戻ったっていうのも多分全部じゃないんだね。よくわかんないけど。そういうのは他にも日本盤でいくつかあります。


ここに収められているモノはDisc1の6曲目以降とDisc2全部が『The Last Experoence』っていうアルバムで聴けるモノです。同じ音源。音質は向上してるかもしれないけど、それだったらそのアルバムのリマスター版です、って言って出してほしいよなあ。また混乱を招くじゃんかよ。その『The Last Experience』も今でも普通に売ってるから尚の事わざわざ名前を変えて出すのって変だよ。


で、今回追加されたのが過去のどの作品と被ってるかってのは面倒くさいから書かないけども、やっぱり無理やり編集してるからDisc1の前半は音質とか演奏の感じとかバラバラです。その中でDoorsのジム・モリソンが泥酔して乱入してきたということで有名なライブが収録されてる『Red House』というアルバムから持ってきた04『Red House』は俺のお気に入りテイク。


その『Red House』は他のライブで聴けるようなスタジオバージョンに近い雰囲気とはかなり違った印象の演奏になってます。聴き始めは違う曲かと思うほどまったく雰囲気が違うしそもそも歌メロもかなり違うしアレンジも違うという。いつものおなじみな演奏も好きだけどこれはこれでかなり良いですね。軽快な感じの曲に生まれ変わってる。


まあそのライブ盤『Red House』も今でも廃盤になってないし、俺自身も既に持ってるからそっちで聴けばいいんだけど。それがまた、他の名前でも何度も作品化されてるんだよね。もーわけわからん。


ジミさんのライブ音源はあっちゃこっちゃ断片的に色々な形で収録されてるから、この曲のこのパフォーマンスはこのCDとあのCDとそのCDで聴けて、こっちはこのCDでしか聴けなくて・・・・とかそんな入り組んだ状態になってるのね。俺もその辺まるっきり把握できてないです。っていうか全部把握してる人は相当なマニアだよホント。


過去にポリドールから出てた数々の作品は今では全部廃盤になってるから、その辺の音源を無いものとして考えれば随分とすっきりするんだけど、やっぱファンとしてはその辺も気になっちゃうわけで。俺は中古で地道に集めてる感じ。けど意外と見つかるんだよね。プレミアもついてなくて。ディスクユニオンに行くたびにチェックしてればポロポロと手に入りますよ。


その辺りの作品はヤフオクでもよく見るけど、もし探してる人がいたならヤフオクは最終手段にした方が良いです。ディスクユニオンで見つければ1500円前後で買えるモノに5000円とか値をつけて出しているアホがいるんで、そういうのに飛びつくとすげえ損します。他のルートで探し尽くした結果どうしても見つからなかった場合だけヤフオクって感じが良いんじゃないかな。すげえ値段ついてんだよなヤフオクだと。


えーとつまり。


過去のそんな作品達だけでも把握するのが難しいのに、ここへ来てまたこういう看板に偽りありの作品を出すのは何たることじゃボケー!というのが言いたかっただけっす。いやあ、とりあえずジミさんの作品をオフィシャルモノですらもコンプリートするのはまずムリだというのをこのアルバムを聴きながら改めて思いまちた。


マジむりー。
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