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topimg アルゴスの戦士 / TECMO(1986) topimg
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□■GAME DATA■□
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アルゴスの戦士 発売年:1986
開発/発売元:テクモ
CPU構成[Z80 (2)]
音源チップ[YM3812, MSM5205]
表示領域[256x224]  表示色数[1024]
ジャンル:アクション



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 >>> STORY
地球誕生以来45億年。様々な支配者闘争が行われてきた。そして今、獣王ライガーに支配された世界を救うため古代アルゴスの地より蘇った伝説の戦士が立ち上がった。そして新たな支配者闘争がはじまる。




 >>> SYSTEM
8方向レバーに加え、『攻撃』、『ジャンプ』の2ボタンで操作を行う。レバーを上に入れて上方に攻撃することも可能。ジャンプ中も空中で動きを制御可能となっている。5種類のインドラを手に入れパワーアップすることが出来る。そして5つのインドラを集めると入る16万点ボーナス、北斗七星の隠しアイテムを全て出すと入る100万点ボーナスなど、多数のスコアシステムが採用されている。全27ステージ構成。




 >>> REVIEW
『アルゴスの戦士』は多くの名作を残しているテクモの代表作のひとつ。これは1986年頃にゲーセンや駄菓子屋、または西友みたいなところのゲームコーナーでアーケードゲームを遊んだことがある人はかなりの高確率でその名前を知っているであろう超名作アクションです。ヨーヨーと盾をあわせたような武器で敵を倒しながらひたすら進む硬派なゲームでその美しいグラフィックと高い完成度からかなりの人気ゲームでした。グラフィック的に一番印象に残っているのはやはりの二重スクロールの夕日です。 画面
この夕日と二重スクロールに憧れたあの日。


しかし俺は86年というとまだ小学生です。この頃は流行っていたアーケードの名作をリアルタムでプレイすることは稀でした。当時は今ほどゲームの回転率が早くなく、人気のあるゲームは結構長い間稼動していたもんでした。そうなると巧いヤツは徹底的に巧いわけで子供たちに間ではちょっとしたヒーローでした。その小さなヒーローのプレイを見るギャラリーも沢山いてそこに混ざって順番待ちをする勇気が俺にはありませんでした。『アルゴスの戦士』と言えば俺が遊んだのはファミコン版の方。本当はアーケード版がやりたかったのだけど、アーケードでは遊ぶ勇気が無かった俺は変にアレンジされてしまったそのファミコン版を首をかしげながらも結構やっていました。


このゲームに限らずゲーセンで手を出せなかったゲームは基本的にファミコン版で我慢してましたね当時は。カプコンの名作『魔界村』なんかもそうでしたね。『魔界村』はアレンジ移植ではなく完全移植を目指した移植だったので(まあ当時のコンシューマーでは到底無理ですけど『目指して』ってのがポイントね)発売されてすぐウハウハ言いながら買ってもらいました。けどアーケードを遥かに上回る難易度にすぐ挫折してしまいました。ファミコンへの移植には何度裏切られたことか。そして現在、技術の進歩よりついにオリジナルの方を思う存分家でプレイできるときが来たということで憧れていたあのアーケードゲームを今さら色々やっていて本作もそのひとつのなのです。ファミコン版をウハウハ言って買ってもらったという『魔界村』も同様に『やってみたいけどギャラリーに見られる勇気が無くてプレイできなかった憧れのゲーム』でした。あと『スパルタンX』なんかもそうだったな。ファミコン版よりキャラが大きくてカッコイイ!とか思いながら人がやってるのをひたすら見てましたね。


中学生にもなるとゲーセンにひとりで入ってやりたいものを結構やってました。その頃に少し前に流行ったようなゲームを根強く置いてあるゲーセンがあったので、ブームが去った後になってからやりこんだゲームもあります。それが当サイトでも取り上げている『ファンタジーゾーン』だったんですよ。『モンスターランド』も思い入れの深いゲームですが、それは丁度俺が中一の頃のゲームなので正にリアルタイムで遊んだゲームですね。実はこの『アルゴスの戦士』も中学生の頃に古めのゲームとして20円くらいでプレイできる筐体に入ってたゲーセンがあったのですがその時は全然やりませんでした。何回かやってはみたものの凄く難しく思えたし、周りにこのゲームに詳しいヤツがいなかったからすぐ諦めちゃったのかな確か。その時期は『アルゴスの戦士』がせっかく20円というお得な値段ででプレイできるというのにそれには目もくれず、ゲーセンでつるんでいた友達に攻略法を教えてもらうことが出来た『モンスターランド』をやりまくってました。


今でも覚えてるんですが、今井君っつうのがいてさ。彼はやたらゲームが巧くて攻略法も何でも知ってるちょっとしたヒーローでした。でもつるんでいた他の連中はみんな俺と同じ中学校だったのに今井君だけは違っていて、結局ドコの中学校に通っていたのか知らないままです。っていうか同じ歳だったのかすらわからない。当時はそんなの微塵も気にしないで仲良くしてたなあ。ああ、話がそれ過ぎました。話を戻しましょう。


ゲームの内容はとてもシンプルでとにかくヨーヨーのような武器でバシバシ敵を倒しながら進むだけです。操作に使うのは8方向レバーとボタン二つだけ。ボタンはジャンプと攻撃という古典的なものです。それとレバーを上に入れながら攻撃すると弧を描くような攻撃が出ます。さらにジャンプで敵の上から踏むと敵の動きを一定時間止める事が出来ます。普通にやるならそれ以外に覚えることはありません。だから今更これを初めてプレイする人はひどく単調で工夫の無いゲームに思えるかもしれません。特にゲーム中に派手な演出があるわけでもないしBGMはとても渋めで淡々としているし(しかも基本的にずっと同じ曲)、ステージ構成も直線的です。でも実はゲーマーを熱くさせる様々な要素が盛り込まれていて、一見単調に思える内容もその様々な要素をよく理解したうえでプレイすれば猛烈に熱い内容に一転するでしょう。全ての要素がよく考えられていてプレイヤーを自然と熱くさせるのです。


しかも素晴らしくキーレスポンスが良く、敵に囲まれて『もうだめだ!』というピンチの時も武器連打やジャンプでかわせるコトが多々あり、キャラが思ったように動かなくてミスしてしまうということが殆ど無いのでストレスを全く感じません。だから、操作性には何の心配も無く安心して遊べるからどんどん熱くなってしまうのです。



画面
オープニングは渋めに決まってる。
画面
ラウンド1はこんな感じ。


本作は全27ラウンドとかなりボリューム満点ですが、ひとつひとつのラウンドが短めでサクサク進むのでラウンド数の多さはそれほど気の遠くなるような長さには感じません。しかし、本作はパターンゲームとは完全に対極に位置するゲームで、敵のアルゴリズムが一定ではありません。だから最初からアドリブ性の高いプレイになるので本気でワンコインクリアを目指すとなるとかなりの集中力ととっさの判断力を鍛える繰り返しの練習が必要となってきます。でも逆に言えば余計な知識無しでもとりあえずプレイでき、理不尽な仕掛けや攻撃が無いとも言えるので正に正統派のアクションといえるでしょう。


そんな風に完全なパターン化が出来ないゲームなのでやればやるほどに巧くなります。単にパターンを覚えていくのではなく練習して上達している、という実感がはっきりと持てるのでとても中毒性の高い内容なんです。『練習すればもっとうまくやれるはず』というのを常に匂わせたバランスで出来ているので『ぷよぷよ』なんかの落ちモノパズルにも似た中毒性を持っているというかね。もうチョット練習すれば俺だって・・・・という風にプレイヤーに思わせる絶妙なバランスが保たれているんですね。


画面 で、左の画像のようにラウンド1と殆ど同じ背景がラウンド18なんていう先のラウンドでも出てきたりします。他にも背景はかなり使い回しがされています。でもまったく同じではなく微妙に他のグラフィックが被せてあったりはしますけどね。見慣れた背景だけど微妙に違う、という雰囲気ですこーしずつ変化していく感じなんですね。その合間に全くの新規の背景が混ざってきたりするんですが、それがまた良いの。背景がラウンドごとに劇的な変化を遂げるのではなく27ラウンドという長丁場の中で少しずつ背景に変化が加わってきて、一歩一歩自分の足で旅をしているかのような感覚を持てるんですよね。


画面
使いまわしの合間に出てくる見慣れない風景。
画面
こんなところもあります。横から上からもう大変。


さらに、このゲームの忘れてはならない魅力はスコアシステムの巧妙さがあります。ミスをすると取るのが難しくなるインドラの収集によるボーナス、敵を沢山倒せばランクがあがるのに制限時間があり、しかも戻ったり立ち止まったりするとその制限時間の減りが早くなるというバランスの取り方、1プレイに一度しかないチャンスを狙う100万点ボーナス、制限時間切れを即ミスにせずに無茶なスコア稼ぎが出来るようにしてあるシステム、キケンを伴う倒し方で敵をやっつけると入るボーナスなど、全てが巧妙に絡み合ってプレイヤーに緊張のプレイを演出してくれるのです。


一見するとただ敵を倒しながら進むだけのシンプルなゲームですが、スコアシステムのことを理解したうえで遊べば楽しさ倍増です。スコアのことはとりあえず無視してストレス解消に遊ぶのもよし、スコアに拘りながらストイックに遊ぶもよし、アルゴスの戦士はそんなゲームです。





 >>> DETAILS
■ゲームシステム ■多機種版紹介
     
     





 >>> REPLAY DATA








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