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topimg ドルアーガの塔 / NAMCO(1985) topimg
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□■GAME DATA■□
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ドルアーガの塔 発売年:1984.07
開発/発売元:ナムコ
ジャンル:アクション



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 >>> STORY
今とは別の時間、別の世界の物語。

愛と戦いの女神イシターを崇拝する、信心深い人々の王国がありました。彼らの信仰心を認めた空の神アヌは、天上界に「ブルークリスタルロッド」を置き、その光で国を祝福しました。しかしある時、ブルークリスタルロッドの噂を聞いた外敵が攻め込んできて、王国は滅ぼされてしまいます。

侵略者は、王国の民を奴隷として高い塔を造らせ、天上にあるブルークリスタルロッドを奪おうとしました。
塔の影になってブルークリスタルロッドの光が届かなくなった国土は荒れ果ててしまいました。アヌ神は怒って雷を放ち、塔を打ち砕いたのですが、すでに地上では、ブルークリスタルロッドの光で封印されていた悪魔ドルアーガが蘇ってしまっていたのです。

魔力で塔を再建し、雷に打たれて死んだ人々をモンスターに変えてあやつるドルアーガ。亡国の王子ギルガメッシュと、彼の恋人で王家の巫女カイは救国の志を抱きますが奴隷として働かされていたときに、雷に打たれて怪我をしたギルは当分動けません。カイは、イシター神から授かった魔法のティアラの力で塔に乗り込みますが、ドルアーガに破れてしまいます。

塔の破壊以来、人間に愛想を尽かしていたアヌ神ですが、ギルとカイの志と信心を認め回復したギルに黄金の甲冑を与えることにしました。黄金の甲冑をまとったゴールデンナイト・ギルは、ドルアーガを倒してカイと王国を救えるのでしょうか?





 >>> SYSTEM
4方向レバーで操作を行う。他は剣を構える時に押すボタン1つしか使わないシンプルなゲーム。迷路状になっている全60面構成のアクションゲームで、1階から60階までをどんどん登っていくという設定。各面にはアイテムが配置されていて、それを回収しながらプレイヤーキャラがどんどん強くなっていくというRPGの要素をいち早くアーケードに持ち込んだパイオニア的な作品と言える。各面でアイテムを見つけ出し回収し次の面への入り口を開けるための鍵を回収して扉に入れば1面クリアというシンプルな内容だが、実はそこに非常にマニアックな要素が盛り込まれたプログレッシィヴな作品だった。




 >>> REVIEW
ナムコの名作『ドルアーガの塔』です。

プレイヤーは主人公『ギル』となり60階もあるドルアーガの塔を1階ずつ最上階を目指して登っていきます。最上階には悪者『ドルアーガ』に石にされてしまったヒロイン『カイ』が囚われています。彼女を助けに行くのが最終目的です。ドルアーガを倒し彼女を助けるのが最終目的です。

本作にリアルタイムに接した人たちと、その後に接した人たちとでは評価が大きく分れそうなゲームじゃないかなと思います。今現在の親切なゲームしかプレイしたことが無い人にはわけのわからないゲームに見えるかもしれません。その理由は後述します。

このゲームは一見すると迷路の中で鍵を取って出口に向かうことで1フロアクリアとなる単純なゲームにしか見えないのですが、実は各面にはアイテムがひとつずつ配置されていて、それを回収してから次のフロアに進まないと途中から進めなくなったり、最後の最後でクリア出来なくなるという要素が付加されています。

各フロアのアイテムは最初からマップ上に配置されているものもありますが、特定の条件を満たさないと出現しないフロアも数多く存在します。その条件はフロアごとに様々。たとえばギルに特定の動きをさせたり(その場で1回転するとか)、コントローラーのあるボタンを押したりとか、はたまた決められた数と順番で敵を倒すとか、そういったことがアイテムの出現条件になってるんです。そして、なんとそれらのアイテムの出現条件には一切のヒントが無く、脈絡もありません。知らないとどうにもならないのです。しかも、せっかく出現させてアイテムを獲得してもプレイヤーが不利になってしまうアイテムやほとんど無意味なアイテムも混在しています。

しかし、驚くべきことに当時のアーケードゲーマーたちはその脈絡の無い出現条件や不利なアイテムを見分ける気の遠くなる作業を手探りで取り組んだのです。先ほど『わけのわからないゲームに見えるかもしれない』と書いた理由はそこにあります。ドルアーガの塔は、ハッキリ言ってしまえば不条理で非常に不親切なゲームなのです。それでも現在でも根強いファンがいるのは、むしろその不条理さにあるのかもしれません。

当時のビデオゲームというものは現在のような市民権をまだ得ていませんでした。本気で取り組むのは相当なマニアであり、ごく一部の、今で言うオタク的な人々でした。だからこそ、不条理なら不条理なほど心の琴線に触れる何かがあったのかもしれませんね。でも、このゲームは不条理なだけではないと強く言っておきたい。マニア心をくすぐる不条理さだけがドルアーガの塔の魅力ではないんです。だからこそここで紹介記事を書いているんです。

当時はまだ生まれて間もなかったRPGというゲームジャンル。その要素をいち早くアーケードゲームに取り入れたのがドルアーガの塔なのです。ドルアーガの塔では主人公が成長するというRPG独特の要素をアイテムを集めるという要素に置き換えて表現しています。当日はそれが非常に新しかった。序盤のフロアの方が難しく感じるほど展開を楽にする強力なアイテムが中盤あたりで手に入るのですが、そこまでたどり着いたときの感動はかなりものです。

さらに、アクションゲームとしてのゲームバランスも実は絶妙。本当によく考えて作られているんですよ。アイテムの出し方の知識さえあれば、ドルアーガの塔は各フロアにおいて『ミッション』をこなしてから出口に向かうというのが基本ルールとなる『ミッションクリア型のゲーム』なんです。近年の親切なゲームと違うのは各フロアのミッション内容が秘密だっていうこと。まあ、それこそが最大の問題点なんだろうけど。

だから、たとえば各フロア開始時に『〜をしろ!』というようにアイテムを出現させるための条件を『ミッション』として具体的に表示するようにしてあれば意外と普通に遊べるアクションゲームなんですよ。そのミッションをこなすのが非常に面白いんです。

今からドルアーガの塔をプレイしてみようと思う方がいたならば、PSP版のナムコミュージアムVol.2がオススメです。プレイ中にいつでも現在いるフロアのアイテムの出し方や効力を見ることが出来るので、前述したような『ミッションクリア型』のゲームとして無理なく遊べるから。

やはり、今からアイテムの出し方を自力で探す人いないでしょう。だから、それを知った上で純粋にミッションクリア型アクションゲームとして遊んでみてください。本作の本当の魅力がきっとわかるから。実は非常に良く出来たアクションゲームであることがわかるから。

■参考ページ(外部リンク)
 ・Wiiのバーチャルコンソールでアーケード版配信中
 ・オレンチハウス内、ドルアーガの塔攻略





 >>> DETAILS
     
     
     





 >>> REPLAY DATA








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