LIFEHOUSE |
でも同じようなこの手のバンドにもそれぞれ違いはあるわけで。例えばCreedは凄くマッチョなイメージ、かなり暑苦しいという特徴がありますし、Fuelはとてもハードロック的なタイプ、そしてCallingはかなりクサイメロディーを有したバンド。そしてこのLifehouseはシットリとした心に染みるメロディーが印象的なバンドですね。攻撃的な部分は殆ど無くてとにかくじっくり聴かせるタイプなのよ。というか今時のアメリカンロックという形容以前に『普通のロックバンド』といった方が良いのかもしれないね。 アメリカではデビューするとすぐにブレイクしてかなりの人気者になっているけど日本では宿命なのかあんまりパッとしない。Creedを含めてこのタイプのバンドはアメリカでどんなに売れても日本での反応はかなり鈍いようです。でもこのバンドの曲は本当に注目するべき。売れたかどうかとは無関係で彼らの音は本当に素晴らしいのです。 一番左の『スチュワート・メイシス』は正式メンバーではないようでサポート・ギタリストって言われている。しかし普通にメンバーみたいに語られてる時もあるし、全然話題に出てこないときもあるし、いまだに正式メンバーなのかどうかわからないのだがどうなんだろうか。そんな風にCreed以降のこの手の今時アメリカンロック系バンドの情報って日本では中途半端にしか入ってこないから微妙に分からない事が多いがご了承願いたい。もし詳しい人がいたら教えて欲しい。その左の彼はとりあえず飛ばして真ん中の立ってる彼から。Jason Wade(Vo&G)、Sergio Andrade(B)、Rick Woolstenhulme(Dr.)が一応Lifehouseの正式メンバーである。 ではバンドのバイオを紹介しておこう。 ジェイソン・ウェイドが15歳の時にたまたま隣に住んでいたセルジオ・アンドレイドと意気投合した結果96年に『Bliss』というバンドを結成して活動を開始。後にバンド名は『Blyss』と綴りを改めたようだ。地元マリブ(カリフォルニア)にある小学校のフライデイ・ナイト・コンサートではじめてのステージを踏む。この毎週、ローカル・バンドが集まってはジャム・セッションをするこの定例ライブに地元のミュージシャンの一員としてこのセッションに度々参加していたロン・アニエロ(後に彼らをプロデュースする人物)が最初に彼らに興味を持ったのはこの時だそうだ。 それから地道に活動を重ね17歳になったジェイソンはマリブでのセッションに参加し続けつつ、沢山の曲を書き、時には友人の誘いで2週間のツアーに出たりもしていた。その内バンドにはサポートギタリストとしてスチュワート・メイシス、リック・ウールステンハルムが加わった。そして2年後に友人のジュード・コールに聴かせた結果、ジュードはその彼らの音楽をとても気に入ったそうだ。かつてシンガー・ソングライターとして活動していたジュードはドリームワークスの社長に彼らを紹介してくれた。その結果彼らはドリームワークスからの資金でデモのレコーディングをする機会を得る。その後プロデューサーにロン・アニエロを向かえてデビューアルバム『No Name Face』でデビューする事になった。 前後関係がイマイチ不明なのだがメジャーデビュー前の1999年に『DIff's Lucky Day』というアルバムを発表しているようだ。そのアルバムに収録されていた『Cling And Clatter』、『Unknown』、『Trying』、『Breating』、『Somewhere In Between』の5曲はデビューアルバムにも収録されている(もちろんレコーディングはしなおしている)。 次にメンバーを詳しく紹介。 ■Jason Wade(Vo&G) 80年7月5日生まれ。バンドのフロントマンかつメイン・ソングライター。彼はかなり複雑な家庭環境で育った人。5歳の時には家族でアメリカ本土からハワイに移住。その後はアジア諸国を転々とし香港の貧しい村で3年間暮らしている。日本にも3ヶ月くらいいた事があるそうだが、まだ7歳の時なので本人は殆ど記憶に無いそうだ。 それから再びアメリカに戻った一家はオレゴン州ポートランドに住み、そこで空手を習いはじめたそうだ。彼は黒帯を取得し州の大会では決勝戦に進むほどの腕前だとか。その後両親が離婚し、彼は母と姉妹と共にシアトルに移り15歳の時にカリフォルニアに引っ越している。そこで隣に住んでいたセルジオと出会っている。因みにこの若さで既婚者。 ■Sergio Andrade(B) 77年10月17日生まれ。グァテマラ・シティ出身の彼は14歳で家族と共にカリフォルニアに移住しジェイソンと出会いバンドを結成している。彼は音楽的に恵まれた家庭に育ったようでベースだけでなく、キーボードやフルートにトロンボーン、さらにはドラムスもプレイできるらしい。彼はToToやSteely Dan、Missing Personsが好きだそうだ。わお。僕と趣味が合いそうだなあ。ジェイソン曰く『自分の意見をなかなか覆さない頑固者』とのことだが、リック曰く『3人の中では一番おとなしくて礼儀正しい心優しき巨人』だそう。 ■Rick Woolstenhulme(Dr) 79年9月20日生まれ。彼はロサンジェルス・ミュージック・アカデミーに進み、以来ずっとバンドメンバー、サイドマン、セッション・プレイヤーとしてドラムとパーカッションをプレイしている。元々別のバンドでプレイしていた彼はリハーサルスタジオで今のメンツと出会ったそうだ。でもその時は特に何も無かったらしい。後に、誰かが彼にライフハウスというバンドが新しいドラマーを捜しているからチェックしてみたらどうかという提案で再びライフハウスのメンバーと出会う事になった。でもリハーサルスタジオで出会ったメンツがイコールライフハウスのメンツであるのはしばらく気がつかなったそうだ。『どこかで見た顔だよなー』って言いながら2,3週間が過ぎてから気づいたらしい。 DETAILS >>
|
ORIGINAL STUDIO ALBUMS ■ALBUM /ARTIST [XXXX] ■ALBUM /ARTIST [XXXX] ■ALBUM /ARTIST [XXXX] ■ALBUM /ARTIST [XXXX] ■ALBUM /ARTIST [XXXX] OTHER ALBUMS >>
|
■ALBUM [XXXX] | ||
![]() |
||
|
||
|
||
個人的評価 = XXX/100 初心者オススメ度 = XXX/100 |
||
素晴らしすぎるLifehouseのデビュー作。アメリカでは01の『Hanging By A Moment』が大ヒットしたらしいけど、この曲はレコーディング中に15分程度で即興の勢いで書かれた曲だそうです(!)。でもアルバムを手に取って全部を通して聴いてみるとそのシングルヒットした01以外にも遥かに完成度が高い曲が多く収録されているという事実に驚かされるのよ。この素晴らしすぎるソングライティングはヤバ過ぎる。 彼らの曲はいわゆる今時のアメリカンロックの王道というか、アメリカでは非常に売れ易いタイプのバンドであるのは間違いないです。Creed以降のPearl JamやAlice In Chainsなどからの直接的な影響を受けてシーンに出てきた世代のバンド。ヴォーカルスタイルもPearl Jamのエディの影響が見えるタイプ。こもった様な声質で言葉を少し潰しながら歌うようなタイプ。今のアメリカには有りがちなタイプかもしれないですね。 だけど曲の素晴らしさはもう完全に頭一つ分どころの騒ぎじゃない程に他を引き離して飛び出しています。これだけ完成度が高いと売れたという事実もすぐに納得出来るし、むしろこれが売れないなんておかしいと思うくらいだよ。はじめからかなりプッシュされてデビューしたようですけど、実際これだけの楽曲を創っているバンドを目にしたら誰だってプッシュしたくなるだろうね。 この手のバンドは今アメリカに本当に多いです。とても需要が高いからこそそんな状況になっているってのは良くわかるけど、シーンがそういった流れになってある程度飽和状態になって来ると当然の事ながらかなりの質の高さというのが要求されてきます。多くの同タイプのバンドの中から本当に生き残れるのはほんの一握なのだから。強烈な個性を持って他の流れを自ら作る形で出てくるバンドもいるけど大きな音楽シーンの流れの中から出てくるバンドもいる。前者はニルバーナのようなバンド。そして後者はこのLifehouseのようなバンド。 後者であるLifehouseが生き残るための必須条件はやはり曲の良さ。それしかない。大きな流れの中から出てきている時点で飛びぬけた強烈な個性によって新たな流れを作るというのは難しいわけだから。だからこそ彼らの武器は純粋に良い曲を創る事です。このデビューアルバムではそれが見事に具体化されていると言い切って良いです。本当に素晴らしいメロディーだよ。変にひねくれる事無く盛り上がって欲しいところではしっかり盛り上がってくれる素直さもあるし、しっかりと地に足が付いた深みもある。文句なんか何も無いな。 今どきのアメリカンロックの代表格としてCreedの名前を挙げたけどLifehouseには彼らのようなマッチョなイメージは全く無くて、もっとシットリとした楽曲が中心。決して明るくは無い楽曲ですが暗いのではなくせつなくて美しいメロディーが心に染みるのです。このバンドは前述の通りPearl Jam以降の音であるという部分は確かにあるが聴き込んでみると『普通のロック』という形容が一番シックリくるなと感じましたね。このバンドの音を今時のアメリカンロックなどという風に形容する事はあまり意味が無くて普通の良質なメロディーを創るロックバンドというのが一番良いのかもしれないね。 特に俺の耳を引いたのが02『Sick Cysle Carousel』、04『Somebody Else's Song』。もちろん他にも良い曲がギッシリだけど特にこの2曲が個人的に好きだね。デビューアルバムとしては本当に申し分ない最高の出来の作品。これからの彼らが本当に楽しみです。 [XXXX/XX/XX]
|
||
DISCOGRAPHY INDEX▲ |
■ALBUM [XXXX] | ||
![]() |
||
|
||
|
||
個人的評価 = XXX/100 初心者オススメ度 = XXX/100 |
||
素晴らしすぎたデビューアルバムに続くセカンドアルバム。だああ。これはビミョー。前作のような深みがあんまり感じられないビミョーな内容になってしまいました。方向性は前作と全く同じであるといっていいと思うんだけど、メロに魅力が少ないのがよろしくない。確実にレベルダウンですよこれは。決定的に聴いていられないという程ではないにせよ前作があまりにも良かったからこのレベルダウンは厳しいですね。若いバンドだけに二作目でいきなりのレベルダウンは今後が心配になりますよ。 01『Spin』や02『Wash』、03『Sky Is Falling』なんかは悪くないんだけど(むしろ好き)、後半の曲が見事に印象に残らない。これを書いている今もアルバム後半の曲のメロを覚えてないもん。純粋に良いメロディーが彼らの武器だったのにそれじゃあマズイだろうと思います。いやあ、これはホント残念な出来栄えだよ。 方向性がほぼ同じで単純に曲がレベルダウン・・・・という本作はこれ以上コメントできねーなー正直。こうなっちゃうと彼らは次の作品が勝負だろうな。次もこのレベルだとそのまま消えていくキケンが大有りって感じがします。うーん。とにかく本作の出来は残念。。。。 [XXXX/XX/XX]
|
||
DISCOGRAPHY INDEX▲ |
BACK |