神様、教祖様は素晴らしい人です - 2003/05/03 [Sat] 　　　 突然ですが、俺は基本的に宗教というものが嫌いです。 それによって何かしら生きる希望を個人的に見出す人がいるのは結構ですが、神の名の下に戦争が起きたり終末思想によって無関係な人々を巻き込もうとする姿勢の宗教があるのも事実なわけで、そういった部類のものは心底嫌いです。まず俺の立場をハッキリさせておくと、神というものは存在しないと思っています。それぞれの宗派の教えは妄想癖のある人間、もしくは詐欺師が勝手に考え出したちょっとした物語みたいなものだと思っています。それはあくまでも俺の個人の考え方ですけどね。 だからもちろんそれが詐欺だろうが妄想だろうが信じるのは人それぞれ勝手です。しかし、特定の宗教の教えのみが唯一の真実であると思い込んでその教えに従った世界に世の中を変えていかねばならないと思い込んでいる人間は大嫌いです。思想の自由は尊重されるべきだけど人に迷惑かけちゃいけない。迷惑かけりゃそりゃ文句を言われます。終末思想とかマジやめて。巻き込まないで。 地下鉄でサリンを巻いた某カルト教団なんかその代表例でしょう。あの教団の教祖は元々は単なる詐欺師として教団をスタートさせたんじゃないかなと俺は思っています。要するに始まりは自分の利益の為にもっともらしい事を言って人を騙し私腹を肥やしていたというか。でも、多くの人から『教祖様、教祖様』と崇めている内にその気になってしまったと。自分の妄想が暴走してしまったと。推測に過ぎないことなんで無責任っぽいけど、あんな無茶やったら自分が破滅するのはわかりきってるのに実際やっちゃってるからね。やっぱハッタリかましてる内にその気になったっつう感じなんじゃないのかな。マジとんでもねー。 北野武が主演していた映画で『教祖誕生』という映画があります。その映画で描かれていたのはまさにそのようなお話でした。元々は教祖なんか誰でも良くて金を稼ぐために宗教をダシにして人から寄付金を巻き上げていたのだけれど、教祖を演じていた人がいつの間にかその気になってしまって暴走するという、という皮肉めいた話でかなり面白かったです。いやあ、現実の宗教でもあんなことありそうだなあと妙に感心してしまったとうかさ。 自分が信じるモノが唯一の事実であると思い込むというのは本当に危険だよね。その始まりが単なる詐欺行為だったとしてもいつの間にか詐欺の手段だったはずの作り話に自分自身がとりつかれ、その気になってしまっていることもあると思うし。いやあ、実際そういうケースは多いと思うよー。教祖様自身が自己マインドコントロールにかかってしまっている、という。マジ怖いよな。何を言っても信じちゃう人が下にいっぱい付いてるのにヘッドが妄想に飲み込まれてたらそりゃ歯止めなんか効く訳も無い。それだったらまだ詐欺ビジネスとしてやってる教団の方がマシだよ（それも違うか）。 思想の自由っつってもなー。なんで宗教って排他的な考えのモノが多いんだろ。どうしてそうなっちゃうのかね。人間って自分の信じるもの以外は排除することでしか自分の信じるものの素晴らしさを訴えられないんだろうか。他を攻撃することでしか自分の思想を訴えられないんだろうか。とか思っちゃうよなー。 極端な排他的な思想は未知なる物を受け入れる勇気が無いだけであり、その考え方を持って自分と違う世界観を持った人を排除しようとするからそこに無意味な争いが起こる。話し合いで解決できなくなる。戦争には排他的な宗教の思想が絡むことが多いのはそのためですよね。様々な思想と世界観があるのを踏まえた上で、自分の生きる道を見出す助けを宗教に求めるのなら何も文句は無いですが、ある宗教の教えに従って『間違った世の中をよい世の中に変えてやろう』なんていう発想はホントあぶねーと思うんだけども。 昔、宗教の教えに従って輸血を拒んで身内を死なせたとかいう事件があったっけ。実はその宗教に入れ込んでいる人が親戚にいるんですよね。まんざら他人事じゃねえなあと思ったからその事件のことは妙にハッキリ覚えてるんだけどさ。神に祈ることだけして人を死なせてんじゃねえよ、みたいに思ったんだよね。 信じる者だけが救われる？　信じない者は助けてやんない？　教祖様の言うことだけが唯一の事実であり他の考え方は排除しなくてはならない？　神の名の下に人を殺す？　教祖が死ぬようなことがあれば人類を滅ぼす？ 神様や教祖様ってさ。そんなに器の小さいヤツなんですか？ こりゃ驚きですなぁ。