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音楽日記 2001/09


★2001/09/01 (Sat)
jake
Psycho Narco / The Almighty


結構楽しみにしてたイギリスの骨太ヘヴィーロケンローバンド、ジ・オールマイティーの再結成後の第二弾アルバムです
うあー。すげーつまんねーぞ、これ。B!誌には結構いいアルバムとか書いてあったけどまるっきし当てになんねーなー。相当つまんないよ。7月19日に取り上げた前作の方が数段良い。最近のB!のレビューって全然ダメ。俺と全然意見が合わないのよね。


結構楽しみにしてただけにかなりガッカリ。


前作は今までの音楽性の変化の軌跡をなぞように色々なタイプの曲が入ってて、尚且つ曲も結構良かったから面白かったけど今回はアルバムとしてそんなにバラエティーに富んでる感じじゃ無い上に曲がつまんないです。


彼らのアルバムの中では非常に評判の良かったと思われる(俺も大好きだった)『クランク』と同一線上だと思うんだけども、圧倒的に曲がつまんなくて終始ダラダラしててキレが全然無い。


聴き始める前に歌詞カードに書いてあった曲のタイムを見たら2分とか3分の短い曲が多かったから今回はシンプルに駆け抜ける感じなのかなってちょっと期待したんだけどそーじゃなかった。


別に『クランク』をもう一度作ってくれなんて事は言わないし、常にアグレッシィヴであって欲しいなんて事も思わないけど単純に曲がつまんないと文句も言いたくなるよ。せっかく再結成したんだからもうちょっとがんばろーよー。完全に曲の練りこみ不足。このキレの無さはオールマイティーが解散した後に一枚だけアルバムを出したリッキーのSICを思い出す。あれも相当つまんなかったんだよな。


システム・オブ・ア・ダウンの新譜とどっちを買おうか迷ってこっちを買ったんだけど失敗したなあ・・・・。システム・オブ・ア・ダウンにすればよかったよ。


でもまあ、オールマイティーはファンとして出来の良し悪しに関わらずいづれ買ってただろーからまあ良いか。と、自分を無理やり納得させつつ、CDプレイヤーの中身を今日一緒に買ったギルバート・オサリバンのアルバムに入れ替えました。


とにかくガッカリでやんす。むーん。


★2001/09/03 (Mon)
jake jake
3 / Firehouse & Believe / Harem Scarem


今日は特別に二つ。


しばらくCDラックに眠っていたCDをなんとなく眺めててファイヤーハウスのサードが目に入って聴いてみたのが数日前。発売当時から大好きだったアルバムだけど今改めて聴いてみるとやっぱり良い。


本当に色々な音楽を聴くようになった俺だけど、入り口となったHR/HMはやっぱり特別な思い入れ・・・・というか体に染み付いた特別な何かがあるんだなって改めて思った瞬間でした。


ファイヤーハウスはここ数作なんだかちょっと元気がないあと1歩的な作品を立て続けに出しているのが残念でならないよ。今日取り上げたサードが本当に素晴らしいから余計そう思う。


このサードはセカンドまでとはまたちょっと違うノリのアルバムで、少し落ち着いた印象を受ける作品。ヴォーカルも中音域で歌う場面が殆どで思いっきり歌いあげるような場面はないし、テンポの速い曲も減ったんだけど圧倒的に曲がいいんだよな。


今まで無かったような曲も結構あって04なんかはカッティングがあったりするんだけど、全てに置いてそれまでの『らしさ』は決して失っていない形で懐の広さをアピール出来てる。そしてドラムが劇的に成長してるのが俺としては凄くポイントが高いところなんだよね。すげえ良いセンスしてるよ、このドラマー。


あとハーレム・スキャーレムはラバーが気に入ったからあとから中古屋で買ったはいいもののラバーの方が良いなあとか思って買ってからしばらく放って置いたアルバム。


でもファイヤーハウスを聴いたのをきっかけに『うおー。無性にハードロック聴きてえ』ってなって、なんとなく手にとって改めてちゃんと聴いたら見事にハマった。やっぱ良い曲書くわこの人たち。ラバーはもうハードロックじゃないからダメだとか言ってるHRファンがいたけど、このアルバムの6曲目『Morning Grey』ってモロにラバーテイストじゃん。これは良いのにラバーはダメなの?


俺としてはラバーもハーレム・スキャーレムもどっちも好きなテイストだし、イキナリデスメタルやり始めたとかそんな恐ろしいまでの変貌じゃ無いからあんまり気にならないや。深いところにあるセンスはやっぱ変わんないよ。同じ人達が作ってるっていう香りは残ってる。


でも確かにフラフラと流行りに流される感じが常にあるバンドではあるみたいで、俺みたいに既にそういうバンドだっていうのを知ってて後から聴き始めてそれが気にならない人はともかく、実際順番に彼らのアルバムを買ってたようなファンには愛想つかされてるのかなって思うとちょっと残念。


ラバー名義で出したアルバムがセールス的にコケたからってまたハーレムスキャーレム名義でアルバム出すとか言ってるんでしょ? そりゃあ熱心なファンは呆れちゃうよな。この人たち絶対自分で自分の首しめてるよ。せっかく才能あるのにもったいないなあ。


俺はどっち名義で出しても曲がよけりゃそれでいいんだけど。俺的にはどっちのテイストもアリだからね。とりあえず他のアルバムも集めようかな。


そんな感じで今日はHR魂が再びって感じで。


★2001/09/04 (Tue)
jake
AJA / Steely Dan


ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーによるスティーリー・ダンの77年作品。スティーリー・ダンと言えばジョジョの奇妙な冒険のスタンド使いでいましたね。ジョセフの脳みそに入り込んだちっこいスタンド。あれのネーミングの元ネタです。


それはともかくとても洗練されたポップセンスがステキな作品で凄く涼しげな知性を感じる音楽だと思います。個性のある歌といい(でもそんなに巧くないんだよね)、品のある演奏といい、超一流ポップですね。


極最近、超久々のニューアルバムが出たそうで、それも聴いてみたいなあと思いつつでもまあこの頃のレベルには多分到達できていないんだろうなあとか思いつつまだ聴いてません。


この人たちを知らない人にどんな音かを説明すると・・・・なんていえばいいのかなー。誤解を恐れずにすげえ大雑把に言うと落ち着きのあるジャミロクワイって感じかしら。このアルバムに関してはね。基本的にはジャズ、フュージョン、ブルース、ロック、ファンク、などなどを混ぜ合わせたというかジャンルを超えた音楽を目指している感じ。


で、初期の頃からそういった方向性は充分感じられるようだけど、初期に行けば行くほどロック畑の人に馴染みやすく、後期に行けば行くほどジャズとかフュージョン畑の人に馴染みやすくなるって感じっぽいです。


で、このアルバムは後期。だから大分神経質に作りこまれた印象が強いのでロック畑にだけ生息する人にはチトつらいかもしれないです。だから普段大雑把な感じのロックとか(悪い意味じゃなくてね)を聴いている人にはちょっと冷たい感じがするかも。


でもそういう部分にこだわらない人はこの素晴らしさに触れられると思います。機会があったら是非。マジステキですよ。


音楽は理屈じゃないぜ!熱い魂の叫びだぜ!とかいうアティチュードのアーティストももちろん好きだけど、そういうのだけじゃ無くこういうのも良いですよ。


双方には全然違った魅力がそれぞれあるんだなって思いながらこのアルバムを聴いています。


★2001/09/04 (2) (Tue)
jake
Power Bill / The Semantics


ホントは今日はスティーリーダンだけの予定だったのだけど、飯を買いに行ったついでに中古屋覗いたらずっと探してたCDを発見してしまいそれも取り上げます。うおー。見つかるとは!奇跡だ!


で、セマンティクスのファーストにして最終作です。93年の作品。これって日本でしかリリースされなかったという悲運のアルバムなので、多分廃盤だろうなあと諦め気味だったので入手できただけですげえ嬉しいのです。


なんでこんなにこだわって探してたかっていうと、このバンドのメンバーの一人のOwsleyって人のアルバムがすげえ気に入って、日本盤についてた解説を読んでこのバンドの事を知って以来探してたってわけ。そのOwsleyの事は7月のオンガクニッキで取り上げてます。


肝心の内容は・・・・やっぱり良いね。こういうの大好き。イギリスのビートルズや70年代80年代のポップロックに影響を受けたようなタイプの音って本当に好きらしい。極最近のUKもの・・・例えばTravisなんかも同じ系統と言えば同じ系統なんだけど、なんか微妙に違うんだよな。あとASHも4thだけ持ってるけど通じるものはあるけどやっぱ何か違う。


TravisとかAshはキライって事は無いけどイマイチのめり込めないんだよね。なんでだかは自分でもわかんないんだけど・・・。無理やり考えてみると・・・Ashは元気いっぱい過ぎなのがちょっと違うなあっておもって、Travisは控えめすぎる歌とドラムが聴いてて気持ちよくないのかもしれないです。でも系統はそう変わらないと思いますよ。


ホントに入り込んで気に入るかどうかって方向性が同じってだけじゃダメなんだろうなって思います。微妙なセンスの違いが障害になったり、逆に心の琴線に触れたり・・・。で、これとかOwsleyのソロ作は後者だったわけだね。因みにイナフズナフも俺の中では同じ系統です。


あと自分的に聴いた時に似た感覚を覚えて心の琴線に触れるものはSQUEEZEっていう70年代後期から現在まで活動を続けるイギリスのポップバンドとか80年代中ごろに出てきたCrowded Houseとか、Nick Loweっていうパブロック出身の人とかかな。もちろんビートルズやポール、ジョンも同じ枠組み。他にも色々あるけどまあいくつか代表例をあげるとそんな感じです。


その辺が俺の音楽趣味の中心にあるのは間違い無いです。ハードロックから音楽に入って、ビートルズに影響を受けたようなハードロックバンドを気に入って、そこからさかのぼって行きビートルズにたどり着いて、再び逆流して70年代80年代のイギリスのポップロックに触れて・・・・っていう流れ。


で、90年代に入ってからもそういうアーティストの流れを継承したアーティストはいるわけで、このセマンティクスやOwsleyはそんなアーティストの1つなわけですね。


もちろん他の流れのアーティストでも好きなのはいっぱいいるよ。SlipknotやKORNなんかも取り上げてるから音楽ページをみてるひとはご存知か。だけどとにかく俺の音楽趣味の中心にあるのは『ビートルズライクなメロディー』の音楽なんですヨ。装飾部分は様々で問題無いんです。ハードロック的なアレンジでも、ポップスなアレンジでも、とにかくメロが大事なの。


凄く話がそれたね。まあいいか。ここはそもそもレビューとして書いてるものじゃないし。


あとイギリスイギリスって言ってるけどOwsleyってアメリカ人です。最初に知識なしで音だけを聴いたらイギリス人だと思うよな、実際。


★2001/09/05 (Wed)
jake
Rockin' The Suburbs / Ben Folds


Ben Folds Five解散後の初ソロです。これは出たばっかです。新譜を取り上げるのはスリップノット以来っすね。


つーか良い! ポップだ。 ポップだ。 ポップだ!


しかもメロがビートルズライクだ。ライクだ。ライクだ!


こんなの好きに決まってるじゃん。Owsleyから興味が広がってこの人のアルバムを買うにいたりました。Owsleyとこの人はお友達なのよね。で、その流れでOwsleyはソロデビュー出来た感じらしい。


で、何気にBen Folds Fiveは今までCD未所有でした。でもOwsleyと同じようなところにルーツがあるのは間違い無いから絶対俺好きそうだなって思ってネットで曲を聴いたんだけど、それがBen Folds Fiveのじゃなくてこのソロアルバムの曲だったのよ。要するに間違えてソロの方の曲を聴いちゃったんだけど、結果的にその曲一発でやられてすぐ購入を決意しました。サイコウ。サイコウ。


聴いたのはアルバムのタイトル曲のRockin' The Suburbs です。すんげえ良いよ。もしこのアルバムを買った人がいたならまず聴いてみてちょ。11曲目だじょ。


で、このアルバムといっしょにBen Folds Fiveのファーストも買ってきちゃった。ああ、カネは無いですヨ。だからカードで買いました。うひゃひゃ。でも無理して買うだけの価値はあったぞ。サイコウ。サイコウ。


やっぱり自分が好きな系統のアーティストを色々探したい時は、気に入った1つのアーティストのルーツとか交友関係を当たっていくのが手っ取り早いやね。でもそーいう事やってるとねずみ講式に無限聴きたいのが広がっていって収拾がつかなくなります。今がそうです。


こういう普通の声ってすげえ好きだなあ。変にクセもなく力強過ぎず、控えめすぎず、キーも高くなく、実際結構ヘタクソな感じっていうのかな。すげー親しみやすくて良い。なんだかその辺の普通の人が普通に歌ってる親近感がこういう音楽にはピッタリです。


それ故にこの手のアーティストってB級クサさがどうしても抜けないんですよね。どこかイモ臭いっつうか。それがまた好きなんだよなー。


と言う感じでなにはともあれビートルズライク万歳!


★2001/09/10 (Mon)
jake
Ridiculous / SQUEEZE


ビートルズを感じさせるメロシリーズが続いてますがまたもや今回も。音楽のページを今まで色々作っては壊し作っては壊ししてきたけど、それは『自分が聴く音楽の中でなるべく色々なタイプをとりあげよう!』とか思ってたからです。


でも一番の俺の趣味の中心はやっぱビートルズライク系なので、最近はそれをもっと惜しみなくアピールして偏っててもいいじゃんかという姿勢になりつつありますね。


そんな前置きはいいとして本題に。


イギリスのベテランポップバンドSQUEEZEの1995年のアルバムです。最近すげー聴いてます。彼らは元々70年代後期のニューウェーブの波と共に現れたポップバンドで、70年代はとても弾けた元気なポップをやってました。テクノの香りのする電子音がピコピコジュビジュビいってるアレンジの曲とかが多かったんです。ノリも良い感じで。


けど、80年代後半あたりからすげー落ち着いた音になりました。悪く言えば地味〜なAOR。弾けた曲は殆ど無くなってメチャメチャ守りに入ってるというのかな。その後は全く同じような作風のアルバムばかりを連発して現在に至ります。だから全然売れてないです。最新作ではメジャーからもドロップしたようでインディーズからアルバム出してます。切ねえー。


ビートルズ的なメロは今でも健在ですが、聴く人によっちゃメチャメチャつまんない音楽だと思います、ハッキリいって。初期の頃は初期の頃で、ピコピコいってるアレンジがダサいし(俺は好きですよ)ちょっと他人に薦めるのは正直ためらいがあります。


でも俺は大好き。このアルバムも前述したような守りに入ってる音なのですげーおんなじような曲ばっかりだし、なんだこりゃ?っていう変な曲が無い反面飛びぬけた曲もないという平坦な作品なんだけど、彼らのメロに馴染める俺にしてみれば全編を安心して聴けるアルバムなわけで。


耳障りな五月蝿い音じゃないからBGMにもなるし、ふと意識を音に傾けると気持ちのいいメロがしっかり耳に残るってのが気に入ってます(でもいくら耳を傾けてもさらっと流れて行っちゃうって人の方が多いかもなあ・・・)。声も好きなんですよね。たまにジョンレノンを感じさせるような歌い方をするのがまた良いんだよなー(でもこれも人によっちゃなんの特徴も無い声だって思うだろうなあ・・・・)。


しかしSQUEEZEって国内盤も出てる筈なんだけどとにかく売ってない。店頭で見かけないので買うのにすげえ苦労しますよ。日本での知名度ってすげー低そう・・・。


褒めてるんだかケナしてるんだかわかんない感じになってますが、平たく言うと 『あまりにも当り障りの無い音な為に全然耳に引っかからない人も多いことだろうなあと思いながらも俺は大好きなんじゃほっといてくれよ、ぁあ!?』 って事が言いたいんです。(なんのこっちゃ)


因みにこのアルバムは国内盤はジャケットが違いますので買うときは注意が必要です(誰も買わないって言うな)。


★2001/09/22 (Sat)
jake
The Spirit Room / Michelle Branch


以前掲示板で独り言のように触れてた18歳の女の子ミシェル・ブランチの新譜を実際に買ってきました。これがメジャーデビュー作。


音的には昔から良くあるタイプのもの。アメリカのロック歌謡とてもいうべきスタイルで、シェリル・クロウなんかをもっともっと売れ線にしたような感じでしょうか。バングルスなんかも遠からず。彼女の歌もその手のシンガーではとてもよくいるタイプなのでぜんぜん目新しさはないです。


でも逆に最近はこういう音って珍しいかもしれないですね。もう全てがそのまんまで、1曲聴けばすぐに全体像が把握できる感じ。


あいやー。これ好きだわー。元々すげーポップで曲調はハードロックぽさも感じさせるロック歌謡は好きなので完全にツボ。これはしばらく愛聴盤になりそうです。


彼女は若くてルックスも良い(少なくともおれは好き)のでアイドルとして捉えられそうだけど、実際自分で作詞もするしもちろん曲も書いています。ほかの人との共作も含むけどね。


18歳という若さなのにビートルズやツェッペリンなんかを好んで聴いているそうで、そういうところから音楽的に影響を受けているらしいです。


んー。


こういう『普通』なの大好きだわー。


★2001/09/24 (Mon)
jake
Uncivilization / BIOHAZARD


あ! バイオの新作が出てる! 全然知らんかった!


ということで近所のツタヤにいった時、実際に売っているのを見てからリリースされてることに気づいてすぐ購入してまいりました。彼らのアルバムは全部もっているので新作が出たのを知らなかったのは不覚でしたよ。


彼らはハードコアとヒップホップを融合させたタイプのバンドとしては相当古株に入ります。融合と言っても彼らの場合基本はハードコアであってヒップホップの要素はそれを彩るひとつの要素という程度に留めてあるのが特徴だと思います。彼らの音はあくまでハードコアなんです。だからなんとなく彼らをミクスチャーって言うのはしっくり来なかったりします。俺はね。


この作品は今までの作品中もっともプロデュース面で凝った作品という印象を受けました。今までで一番作りこまれてる。それに豪華なゲストも多数参加しててかなり気合の入ってる様子が伺えて一回聴いた印象では相当好印象です。つーかカッコイイ!


それと前述した事とちょっと矛盾してる気もするけどヒップホップ色が比較的濃い作品になってます。でも今まで同様、ヒップホップ過ぎないバイオ流ハードコアはしっかり保たれていてどっから聴いてもバイオなんです。


前作は正直ちょっとキレがないという印象を受けたんですが、この新譜はとてもキレがいいです。『素直に最後まで疾走する曲があんまりなくて一歩間違えるとひたすらドロドロしてかったるく成りかねない微妙なサウンド』が彼らの持ち味だと思うんですが、その微妙な感じが上手く作用すると『凄まじいグルーヴ感』を生み出すし、逆にテンションが下がっちゃったりすると『とんでもなくカッタルイ』印象になると思うんです。


前作はちょっと後者になってた感が否めないと思うのですが今作は絶対に前者。だからこそ気合の入った掛け声コーラス、ツインヴォーカルを生かしたヴォーカルの絡みなども非常に活きています。


彼らはスリップノットのように新作が出るにあたってそこら中で話題になるようなタイプのバンドじゃないし、ヒットチャートに作品が食い込むようなこともないので、常に中堅ドコロの位置をキープしてる感じだけど、コンスタントにアルバムを発表してくるのでファンとしては非常にうれしいし今回はこんなカッコイイアルバムを提供してくれてさらに感激です。


バイオ流ハードコアの生み出すこの凄まじいグルーヴ感を是非貴方にも・・・・と思いつつも、彼らの音は元々非常にドロドロした感じが強いサウンドなんで、生理的に受け付けない人はいるだろうなあとも思います。


これの2つ前の作品にあたるマータレオンってアルバムは彼らのアルバムとしてはかなりストレートで曲が2分とか3分とか短いものばかりのアルバムで、かなりスッキリした作風だったのだけど、そのマータレオンだけ好きって人も俺の周りには結構います。逆にそれまでの音が好きだった人にはマータレオンは軟弱になったとか淡白すぎると言われたようです。


俺はどっちも大好きなんだけどマータレオン以外の彼らの本道の音は結構クセが強いのも事実で、このアルバムはその本道の方の音なので初めて彼らのアルバムを購入する人は試聴とかしてからの方がいいかもなーとか思ったり。
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