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WHITE & BLACK


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例えば知り合いとの会話。


それだけでなんだか気持ちが晴れるし。なんだか嫌な事とか忘れられるし。自分の見えなかったものがフト見えたりする時があるし。他人の弱いトコ、過去の辛い出来事なんかを聞くとなんだかそれが自分を励ましているような気がしたりするし。


例えばテレビで聞いた何気ない言葉。


なんだか心に響く時があったり。ちょっとしたドラマを見てとてもやさしい気分になったり出来るし。テレビで流れてた曲を聴いて勇気付けられたりする事もあるし。


例えば自分のバカさ加減。


そんな自分が結構好きだったりするし。そんな部分があるからこそ救われる部分もあるし。それによって誰かが元気を見つけてくれる時もあるし。


例えば『好き』っていう言葉。


それを言う事でとても優しくなれるし。それを言う事でなんだか物事の綺麗な部分を大事に出来るような気がするし。『キライ』って言うよりもずっとずっと難しいと痛感したりするし。


例えば誰かとケンカをする。


それをする事で相手の痛みを感じたり、自分の弱さを感じたり、本当に大切なものがふと見えたりする事があったりするし。


結局は自分だけじゃ見えないものがあるのね。


結局は自分だけで前に進める強い人なんて少ししか居ないのね。


結局は誰かに助けられながら生きているのね。


結局は自分だけで見えないものを見つけるのは無理なのね。


結局は一人じゃ生きていけないのね。



暗い部分ばかり覗き込んでいると、綺麗に輝いている部分は目がくらんで見えなくなっちゃう。


それに、自分の中の暗い部分をじっと一人で見詰めていてもなかなか新しいものは見えないのね。


でも。


そんな自分の暗い部分を明るく眩しく照らしてくれるのは、自分を支えてくれる自分以外の者なのね。


そしたら暗い部分に綺麗な光がさしこんで来て、今まで見えなかったものが段々見えるようになって来るんだよ。


そうすれば、今まで見えなかった綺麗に輝いている部分にも目がくらまなくなって、真っ直ぐと見る事が出来るようになる。


そう。


暗い部分も光で照らせばきっと綺麗なところが見つかって、眩しすぎて見れなかったトコロへも真っ直ぐと進む事が出来るんだ。
例えば知り合いの悪口。


手軽に盛り上がるし。どうせ本人にはバレっこないし。ちょっとした刺激があるみたいだし。人とそれを共有する事で仲間ができた気になるし。なんだかとても優位に立ったような気になるし。



例えばテレビに出てる人への批判。



人気のあるモノを叩けばなんだか我道を行くみたいでカッコイイし。なんであんなのが売れてるのかわかんねえって言えばなんだかとても独自のセンスを持ってるみたいだし。あいつ頭弱いよねーなんて言えばなんだか自分の方が優れているような気になれるし。



例えば自分の悪さ加減の主張。



俺は怖くないですよーなんて言えばなんだか自分が強いような気になれるし。皆が怖がってくれるとわがままが通るし。放っておいても周りの方が気を使ってくれるし。なめられないし。


例えば『ウザイ』っていう言葉。


それを言う事で相手が自分より劣っていると主張出来るし。それを言う事でなんだかとても全てを悟ってるような感じだし。


例えば誰かとケンカをする。


わいわいと人が集まって来て、その中には自分を応援してくれる人がいる気がするし。弱くて穴だらけのモノを潰せば自らの理論が優れているような気になれるし。


結局は自分が一番可愛いのね。


結局は自分が優位にたっているって事を主張したいだけなのね。


結局は全部お見通しって主張したいだけなのね。


結局は自分はおまえらとはチト違うぜって主張したいだけなのね。


結局は自分に自信がないのね。



暗い部分ばかり覗き込んでいると、綺麗に輝いている部分は目がくらんで見えなくなっちゃう。


暗い部分を覗き込めば皆の関心を引くのはとても簡単。自分だけは明るいトコロにいて、そこから暗い部分を覗き込んでるつもりなんだよね。

でも。


暗い部分ばかり覗き込んでいると、自分だけは明るい所にいるつもりでも、気づいた時には自分も暗いトコロに入り込んじゃってる。


そしたら明るい部分は眩しくて見えなくなって、いつの間にか自分も闇にのまれちゃう。





そう。


闇にのまれてるのは実は自分の方なんだ。




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