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矛盾


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全てが完璧で、全ての言動のつじつまが合っている人間。そんなヤツっているのだろうか。いたら気持ち悪い事この上ないと思うのだがどうだろう。もちろん、そのような完璧な人間を自ら演じる事は出来ると思う。そんな器用なヤツは確かに存在する。


しかし、それは「演じている」のであって実際に完璧な人間ではない。ただ、他の人より器用で要領が良いだけである。 俺は人間の言動は矛盾するのが当たり前だと思っている。だからこそ人間らしいのではないか。ことにこの俺は矛盾が多い方だと思う。


自分が苦手な知り合いがいたとして、彼が自分を親友と認識し親しげに接してきたとしよう。そんな時、俺は露骨に嫌がるしこちらからは決して話し掛けたりしない。とにかく自分が嫌いな人物とは関わらないように心がける。それに彼が気づき、俺の側から去っていったとする。


その時の俺の心中はどうか。ここに俺の矛盾した部分が現れる。


何故かそれまで嫌がっていたはずの彼が去っていったという事に対して「淋しい」気持ちになるのである。ただ俺の側から去っていったのではなく、彼が俺以外に気の合う仲間を見つけていたら、嫉妬さえする。時間がたてばこの矛盾した気持ちは無くなり、彼のことはどうでも良くなるのであるが、俺から去っていったと感じた直後はそんな気持ちになるのだ。これは矛盾以外の何物でもない。しかし、紛れも無くそうなのであるから仕方が無い。俺はそういう人間だ。


ホームページは人間が作っているのであるから当然そこで述べる言葉には矛盾が生じたりする事もあるだろう。ホームページで取り上げている事や考え方が、180度変わってしまう事だってあるだろう。これは実生活の方でも同じである。 これはいけない事なのか?


俺はそうは思わない。


何か思う事があっての変化なら歓迎すべきだと思う。それを他人がとやかく言う権利など無い。しかし、何も考えずに、その場その場で考え方を変えるのはもちろん肯定しない。俺は矛盾したところがあるのは人間らしさの象徴だと思っているが全てが矛盾しているのは見ていて腹立たしいし、後付けの取り繕いを行うために意見を無理矢理こじつけたりするのは論外である。


人間的な愛すべき矛盾。


そしてそれなりのポリシー。


それらのバランスを上手く保てている人が俺の好きな『人間像』である。



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