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□■GAME DATA■□
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エクセリオン 発売日:1985.2.11
開発/発売元:JALECO
定価:4500円
メディア方式:カートリッジ
ジャンル:シューティング



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 >>> STORY
ゲームの舞台は宇宙世紀2991年、青銀河CP17ゼニスの第6惑星『エクセリオン』。現在エクセリオンは、かつて友好関係にあった第7惑星『ゾルニ』から奇襲攻撃を受け、危機にさらされている。最新鋭迎撃機『ファイターEX』のパイロットとなり、次々に襲ってくるゾルニ軍を撃墜せよ!




 >>> SYSTEM
8方向の十字キーによる移動に加え、Aボタンがシングルビーム、Bボタンがデュアルビーム。シングルビームはボタン押しっぱなしで連射が可能である代わりに画面下に表示されている数字がストック弾数となり使用に制限がある。デュアルビームは連射が効かず画面上に1セットのみしか発射できないが二列のビームであるので当たり判定は大きめで使用弾数に制限が無い。シングル、デュアル共に敵にヒットすると画面下のシングルビーム用のストックが増える為、デュアルの場合は敵に攻撃が当たるとストックが増えていき、シングルの場合は敵に攻撃が当たることでストックは実質現状維持となる。つまり敵の出現位置や動きをある程度覚えて先読みしてシングルビームを連射して無駄打ちを無くせばストックを減らすことなくシングルビームを使うことが出来る。そのテクニックがこのゲームの攻略ポイントとなりそうだ。




 >>> REVIEW
個人的には特別思い入れのあるゲームではないんですが、ちょっとしたきっかけで2012年に再びプレイすることになりせっかくだから記事としても書いておこうと思ったのでこれを書いてます。多分、リアルタイムでもプレイはしたことあると思います。友達の誰かが持ってたんだろうね。自分では持ってたことないし。

ゲームとしてはタイトーのスペースインベーダーの発展型のゲームといえるでしょう。スペースインベーダーを上手にアレンジして独自の世界観と面白さを付加したナムコの名作ギャラガと同系統といえばもっとわかりやすいかもしれませんが、このエクセリオンの方はマニアックなアレンジの仕方をしてる為、あまり一般受けは良くなかったかもしれません。


画面
アーケード版は縦画面
エクセリオンは元々アーケードゲームでここで紹介するファミコン版はいわゆる移植作品。アーケード版は1983年発売の作品で縦画面のゲームでした。そちらもちょっとプレイしたことがありますが画面のスムーズな動き等はさすがアーケードゲームでファミコン版よりはるかにスムーズで縦画面ゆえにプレイもしやすいです。とはいえファミコン版でもプレイ感覚の再現は良く出来ているし、ファミコンでありながら擬似3D的な背景の流れもよく再現していると思います。そこは大きく評価できると思います。

他にもMSXやセガのハードにも移植されていますが、その中でもやはりファミコン版が一番メジャーな存在でしょう。オリジナルのアーケード版よりもおそらくここで紹介するファミコン版でしか知らない人の方が遥かに多いのではないでしょうか。

このエクセリオンを語る上で真っ先に語られることが多いのが独特の操作性です。一般的なシューティングゲームとは違い、移動する自機を切り替えしたときに一定の慣性が働き、すぐに方向転換出来ないのがエクセリオンの大きな特徴なのです。それによって空を飛ぶ戦闘機の浮遊感を表現しようと試みたのでしょう。それがまず評価が分かれる大きなポイントなんですよね。

任天堂初期の名作バルーンファイトでもその慣性の働く操作感が採用されていました。風船で宙を舞う独特の不自由さ。それがバルーンファイトを非常に面白いゲームにしていたのは事実。その要素が上手く機能した理由は、バルーンファイトは操作そのものを楽しむタイプのゲームだったからです。慣性のある操作そのものがプレイヤーの敵であり、攻略する一番のポイントとなっていた。しかし、シューティングゲームの場合はちょっとそれとはニュアンスが違ってきます。変に慣性をつけると単にやりにくいだけになりかねない。実際、このエクセリオンにそういった印象を受けたユーザーは多かったと思います。

しかし、個人的にはこれはこれで大いにアリだと思います。背景が奥から手前に移動する擬似3D表現ととこの慣性のある操作感が重なり合うことで固定画面のシューティングなのに凄くダイナミックな浮遊感の表現に成功していると評価して良いと思っています。一部ではクソゲーくらいのこと言われていますが、そういう人はホントのクソゲーをやったことないんですよ。デスクリムゾンファイティングアイズをやってみー。次元が違うから。あいつらがホントのクソであり、エクセリオンのような独特のクセを指してクソ呼ばわりしちゃ可哀想です。

そして意外と重要視されていないのがショットのシステム。実はこれがエクセリオンの一番大事なポイント。連射の効くシングルビームには弾数に制限があり、単発のデュアルビームには弾数に制限が無いというのが本作で一番工夫されたセールスポイントなんですよ。シングル、デュアル共に敵にヒットすればシングルビームのストックが増える。これが何を意味しているかというと、デュアルで敵を倒すと純粋にストックが増えていくけど、シングルで敵を倒すと現状維持になる。この現状維持ってのが大きなポイント。

つまり、理屈的には無駄打ちを一切無くせばシングルビームでも打ち放題なんです。ゲームをやりこむことで敵の出現位置や移動パターンをある程度把握すれば無駄打ちを最小限に抑えて敵を倒せます。打ちもらし無く敵を倒すとボーナスが入るようになっていること鑑みれば、シングルビームで出来る限り無駄打ちを無くして高得点を狙うのがこのゲームのキモであり、それこそが作り手の意図したところだと思います。

慣れないうちはデュアルビームでちまちまと敵を倒し、シングルビームのストックを増やしつつピンチのときだけシングルビームで応戦みたいな遊び方が出来るし、上手になればいきなりシングルビーム連射でストックは現状維持に限りなく近い状態で戦える。こういうバランスを考えて作られた意外としっかりしたゲームなんですよコレ。このショットのシステムにこめられた心意気をもっとみんな気づいてあげようよ。

ただ、初期のジャレコのゲームはボリューム感が無いんです。エクセリオンもモロにそれに当てはまっていて、4エリアに区切られたラウンドをひたすら繰り返すのみ。偶数ラウンドと奇数ラウンドで出てくる敵が変化しますが、それでもボリューム感はかなり少ないですよね。同じファミコンのゲームでも60面を考え抜かれて作られている上にクリア後には裏の60面まで存在するドルアーガの塔なんかに比べたら、やっぱり所詮二軍的なイメージが抜けないジャレコのゲームなんですよね。あとBGMが無いのも切ない要素のひとつ。

同社のフォーメーションZなんかも決してつまらないゲームじゃないんだけど、4面構成のループというボリューム感の無さとBGMがほぼ無いという部分ではエクセリオンと共通してる部分があり、決してクソでもないのにクソゲー呼ばわりされてしまう点でも共通してますね。まあ、その辺が初期のジャレコの味なんだと思いますけど。あとジャレコと言えばカセットの接触が悪くなりやすいことでも有名でした。

俺は好きですよ、エクセリオンもフォーメーションZも。そしてジャレコも。





 >>> DETAILS
■エクセリオン プレイレポート   
     
     






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